内容説明
価値観が多様化している現代においても、お笑いや芸人に関することだけは幅広い世代に共通の話題となりうる。平成を生きた私たちは何らかの機会にそれらに触れていて、少なからず影響を受けているからだ。
そういう意味で、平成のお笑い史は一種の「教養」として振り返っておく価値がある。
(「はじめに」より)
1章 1992年(平成4年) 明石家さんま離婚
2章 1994年(平成6年) ビートたけしバイク事故
3章 1995年(平成7年) 山田邦子、不倫報道で人気凋落
4章 1997年(平成9年) 松本人志『ごっつええ感じ』降板
5章 1998年(平成10年) 萩本欽一、長野五輪閉会式の司会
6章 2000年(平成12年) 上岡龍太郎、引退
7章 2003年(平成15年) 笑福亭鶴瓶、深夜の生放送で局部露出
8章 2007年(平成19年) 有吉弘行、品川祐に「おしゃべりクソ野郎」発言
9章 2007年(平成19年) サンドウィッチマン『M-1』で敗者復活から優勝
10章 2010年(平成22年) スリムクラブ『M-1』で放射能ネタ
11章 2011年(平成23年) 島田紳助、引退
12章 2014年(平成26年) タモリ『笑っていいとも!』終了
13章 2015年(平成27年) 又吉直樹、芥川賞受賞
14章 2016年(平成28年) ピコ太郎『PPAP』が世界中で大ヒット
【電子特別特典付き】
電子書籍版には、加筆したコンテンツを収録。
2019年(令和元年) 吉本芸人が闇営業で謹慎処分に
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
きみたけ
74
著者は東大文学部卒でお笑い評論家のラリー遠田氏。14の「事件」を題材にして平成のお笑いの歴史を一種の教養として振り返った本。前期(1989~98年)は、とんねるず、ウッチャンナンチャン、ダウンタウンらの「お笑い第三世代」の台頭、中期(1999~2010年)は、「M-1グランプリ」「エンタの神様」等の若手芸人ブームと「アメトーーク」等のひな壇トークバラエティの世代、後期(2011~19年)は、お笑いブームの終焉とレジェンド芸人の君臨。 個人的には、サンドのM-1優勝と島田紳助の引退あたりが大きな変化点かな。2022/12/27
まるほ
31
平成4年から28年までの間の出来事をいくつかトピック的に扱って、平成のお笑いを振り返ってみる、という趣向の本。▼明石家さんまの離婚/ビートたけしのバイク事故/山田邦子の人気凋落/松本人志の“ごっつ~”降板/欽ちゃんの冬季五輪閉会式の司会/上岡龍太郎の引退/鶴瓶のモロ出し事件/有吉・品川のおしゃクソ事変/サンドウィッチマン・スリムクラブのM‐1/島田紳助の引退/『笑っていいとも!』の終了/又吉の芥川賞受賞/ピコ太郎の『PPAP』▼適度に距離を置いて、対象を冷静に分析した文章で、興味深く読むことができました。2020/02/04
gtn
22
みのもんたの跋扈が上岡龍太郎引退の穴埋めということには気付いていたが、その上岡の東京での活躍も「ポスト巨泉」だったとの著者の指摘に頷く。みのもいよいよ実質セミリタイア。その隙間に収まるのは誰か。2020/02/16
Porco
21
あとのほうには又吉の芥川賞受賞やPPAPの話も出てくるのですが、その前のビッグ3をはじめとした大御所のすごさの解説が面白かったです。第7世代が活躍する前、その気配もない時期までの話。2021/08/22
Kaz
17
想像以上に含蓄があり、興味深く読むことができました。昭和40年代生まれなので、書かれている内容がガッツリフィット!そうそう、そうだった。そうだったよねえ。他にもいろいろターニングポイントはあったと思うが、なかなか素晴らしいチョイスで良かった。2020/01/21




