内容説明
現在35~44歳のアラフォー、いわゆる就職氷河期世代が未曾有の危機に直面している。給料が上がらない、昇進できない、非正規しか働き口がない、結婚する余裕もない。年金は期待できず、親の介護が始まれば共倒れ――。およそ1500万人、ただその世代に生まれたために、努力しても報われない世代の衝撃の実態を追う!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おかむら
44
社会に出るとき非正規雇用にならざるを得なかった氷河期世代が、今40歳前後になっても貧困の不安から逃れられない現状クロ現取材班がルポ。その前の「流されてればどうにかなった世代」とその後の不景気に慣れてて共働きが当然の世代との合間の不遇さ、特に取材された女性たちは、結婚して子供できたら家庭に入る価値観が現実と合わなくなっていく状況に本人も親も周りも気付かなかった不遇がひしひしと。2019/04/01
よっち
42
NHKクローズアップ現代+「アラフォークライシス」取材班が氷河期世代の実態を仕事・結婚・介護など様々な角度から当事者たちへの取材を行い明らかにした一冊。就職期に大きな時代の変化や不況に直面し、当時の時代の意識と社会の現実が大きくかけ離れていた状況に初めてさらされた世代。当事者たちの声は他人事ではなくて、根深く自己責任というほど単純なものでもなくて、様々なリスクを内包する状況をこれからどうすべきか、様々な取り組んでいる事例も紹介されていましたが「受援力」「防貧」という意識も重要なことなのかもしれないですね。2019/04/14
壱萬参仟縁
38
危機的な世代のやや前の世代になる小生ではあるが、70年代生まれであるので、それほど大差ない。挑戦を許さない、失敗に自己責任を言うだけの、堅苦しい日本社会の典型がアラフォー問題と思われた。2018年に40歳ではなく、46歳であった私は、まだ派遣切りには遭っていない(45頁の図式)。だが、水月昭道氏の光文社新書などを想起しても、高学歴ワープア問題の当事者であり続けている。今は、個人事業主、派遣社員、どっちやねん? のグレーな身分であるが。改めて竹中平蔵は許せない。 2019/07/14
hatayan
37
‘74年から’83年生まれ、現在壮年期を迎えるアラフォー世代に迫る危機を当事者へのインタビューを交えながら解説。 就職氷河期に直面したアラフォー世代は他の世代に比べると月収が低く、結婚や子育てに困難が伴う。自己肯定感に乏しく、失敗を自己責任に帰す傾向が強い。そのため支援を受けられずに孤立、近い将来社会保障費を押し上げる可能性がある。 誰が社会からこぼれ落ちるか予想することなどできない。偶然が積み重なって不運を背負ったアラフォー世代は、後の世代に働き方改革につながる貴重な教訓を残したとさえ言えるのです。2019/04/08
雪
34
1999年~2000年にかけて就職活動した、超氷河期世代です。20代前半だった当時は、自分たちがそんな不遇の世代だという自覚もあまりなかったし、それがどういうことを意味するのかも分かっていませんでした。理由も分からずただただ、就職先がなくて右往左往していた記憶があります。近年この世代が注目されるようになり、やっとそういうことだったのかと腑に落ちた気がします。2019/06/05
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