内容説明
信長はどのように死んだのか?殺したのは誰なのか? 日本史上最大の“密室”の謎が、いま解き明かされる!? 「上さまをもっともお慕いしているのは、この光秀である――」天正10年(1582)6月1日。織田信長は茶会を催すため、わずか30人の警護を伴って京の本能寺に入ったが、 明智光秀はそれを心底憂えていた。そこに集まったのは信長を討たんとする「刺客」ばかり。そして、このまま信長が誰かに殺されるのをみすみす許すくらいならば、いっそわが手で、と挙兵を決意する。だが翌日、本能寺を取り囲んだ光秀は、信長がすでに殺害されたことを知る。居合わせたのは太政大臣の近衛前久や博多の島井宗室など、信長に恨みを抱く公家や豪商ばかり。いったい誰が? どのような方法で? 憤怒に包まれた光秀の、犯人捜しが始まった!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
金吾
25
設定は面白いと思いましたが、結論がそれですかと感じました。小説のいいところとよくないところを顕著に併せ持った作品のように感じました。2022/09/18
ASnowyHeron
25
なるほど、この説のおもしろかった。あとがきにずいぶんと批判があったかようなことが書かれていたが、それも納得できる。真実がわからないのだから、いろいろな創作があって、それを楽しんでもいいのではないかと、自分は思う。ただ、着想はおもしろかったけど、文章の綴り方が自分には合わなかった。2018/12/02
jinya tate
14
光秀が本能寺に到着したとき、信長は密室の中で死んでいた。容疑をかけられた3人は3様の方法で信長を殺したという。事の顛末は書かないが、本能寺の変をこれほど大胆に解釈した作品を知らない。ただ首がないことへの解釈を聞くぐらいだ。作品発表時には、少なくない抗議が著者のもとに寄せられた旨、あとがきにあった。信長の最期はかくあるべしと考える読者が多いのであろう。(時間が経つにつれ肯定的な意見も増えてきた。あとがき)2023/06/25
Norico
14
信長が本能寺で死んだ時、密室だったという設定で、誰が、どうやって信長を殺したのかを、光秀が解き明かす。タイトルから、もっと密室に重点が置かれるのかと思ったけど、密室が発生して謎解きを開始するまでが長かった。2020/03/22
小梅さん。
12
謎に包まれた本能寺の変。 織田信長公を敬愛する私としては、どんな方向から扱ってくれるのか、目から鱗の真相を読ませてくれるに違いない、なんて期待しすぎた模様。 こんなにとんでもな作品だったとは。 森蘭丸が信長とそういう関係だったのはそうだとして、そのシーンをそんな風に描くのか?! 蘭丸の信長公への思いが一途で健気なだけに、よけいに不愉快。 本能寺の変もそんな真相を描くのかと眉間にしわがよりっぱなし。 この作者さん、私には合わないみたいで残念。2018/11/24