内容説明
「反体制運動ではなかった」,「竹槍や蓆旗(むしろばた)は使われなかった」――百姓一揆の歴史像は,研究の進展によって大きく転換した.なぜ百姓は,訴訟や一揆を通して粘り強く自己主張することができたのか.各地に残る「一揆物語」には,どんな思想が織りこまれているか.その独特のピープルズ・パワーから,近世という時代を考える.
目次
目 次
はじめに
第一章 近世日本はどんな社会だったか
1 近世社会像の転換
2 転換の時代に生きて
第二章 百姓一揆像の転換
1 『民衆運動史』と展示「地鳴り山鳴り」と
2 百姓一揆像の転換
3 ひとつのエピソードから
第三章 百姓一揆を読む
1 史料とは何か
2 百姓一揆の記録を読む(一)──『因伯民乱太平記』の世界──
3 百姓一揆の記録を読む(二)──『南筑国民騒動実録』の世界──
第四章 百姓一揆物語はなぜ生まれたか
1 一揆物語の構造
2 軍書とは何だったのか
第五章 『太平記評判秘伝理尽鈔』がひらいた世界
1 『太平記評判秘伝理尽鈔』はどのように広がったか
2 読者は『理尽鈔』に何を求めたのか──自己形成・政治常識・歴史叙述──
第六章 百姓一揆物語とは何だったのか
1 一揆物語の世界を支えているもの
2 『農民太平記』と一揆物語
3 百姓一揆物語と明君録
終章 「近世的世界」の終焉
1 百姓一揆物語のゆくえ
2 「仁政」のゆくえ
3 近世史研究のゆくえ
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