岩波新書<br> 認知症フレンドリー社会

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岩波新書
認知症フレンドリー社会

  • 著者名:徳田雄人
  • 価格 ¥858(本体¥780)
  • 岩波書店(2019/03発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784004317494

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内容説明

超高齢社会では認知症の人が多くなるという.医療的な対応だけでなく社会そのものを変えてみるのはどうだろうか.バス,スーパー,図書館など英国の試み,自治体や企業とともに変わっていく日本の先進的な実践を紹介.

目次

目  次
   はじめに
   認知症が投げかけること/症状なのか、環境によるものなのか/社会現象としての認知症/ “あちら”の話ではなく、“こちら”の話/認知症の人たちといっしょに考える/社会を“アップデート”する
 1 認知症五〇〇万人時代のもつ意味
   データで読む認知症/誰もが当事者になる可能性/認知症の人自身による発信や活動も/障害や異文化の問題との共通性/認知症の「社会的費用」/認知症対策の潮流/日本では認知症の人は/介護保険以降/認知症フレンドリー社会
 2 認知症対処社会と認知症フレンドリー社会
   認知症対処社会とは/ “トラブル”の増加/免許返納問題/経済的な被害にあう/イメージとしての「認知症の人」/何もわからなくなる?/コミュニケーション/“見えない障害”/認知症対処社会の悪循環/対症療法を超えて/当事者の参加/成果をどのように測るのか
 3 認知症をとりまく本当の課題
   認知症の人と家族の取材から見えてきたもの/同じ症状でも、住む地域によって暮らしが異なる/ 「認知症は病気」言説の功罪/認知症ケアの変遷/時代とともに変わる問題意識/かかわる人の数を増やし、広げる
 4 英国の挑戦
   最も進んでいる英国/認知症アクション連盟daa/業種やテーマごとの活動/縦糸と横糸/プリマス市 認知症フレンドリーコミュニティのモデル/一冊の本が人生を変える 図書館の役割/バスの運転手が考えたヘルプカード/地域ぐるみで考える意味/どのように始めたのか/金融サービス憲章/認知症フレンドリーな空港/スーパーマーケットも/スコットランド 認知症の人が参画する
 5 日本の挑戦
   福岡県大牟田市 まちが変わると退院できる人が増えた/静岡県富士宮市 認知症の人の声からはじまるまちづくり/当事者が役割をもって/東京都町田市① アイ・ステートメント/東京都町田市② dカフェ/他の地域では?/認知症サポーターとは/養成講座の課題/認知症フレンドリーコミュニティをつくるには/コミュニティどうしをつなげる/run伴 認知症の人といっしょにタスキリレー/地域のゆるやかなネットワーク/図書館、スーパー、そして学校/ 「はたらく」ということ/ 「昔への回帰」ではない形/企業が認知症フレンドリーになるには/立場を超えて
 6 これからの社会を考えるヒント
   互いが互いを支える/雇用は有限だけれど、役割は無限/まざっていく社会/生産性を再定義/認知症フレンドリー社会へ向けた道のり/日本の経験を活かす
   あとがき
   主要参考・引用文献

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ネギっ子gen

63
【超高齢社会では認知症の人が多くなる。そうであるならば社会を、認知症の人も普通に暮らせるよう変えよう】NHKで医療や介護の番組を制作して、退職後は認知症に係る活動をしてきた著者が、英国での画期的な実践や日本全国の先進的な地域を紹介し、認知症の人が暮らしやすい仕組みを提言する新書。著者は訴える、<認知症というテーマは、私たちを写す鏡のようなものだ/いま認知機能が低下しつつある人たちをどのようにとらえていくかは、すなわち、将来認知症になりうる私たちがどのようにとらえられていくかということに他なりません>と。⇒2024/01/13

こばまり

58
もはや疾病ではなく、人生の最終ステージと考えたい。ちょっと不便だけどいつも通りの楽しい日々を過ごしてもらいたいし、自分も過ごしたい。そのためには社会の仕組みを変え、企業にも参加してもらう必要がある。明るい発想の転換本として好感が持てた。 2019/03/23

大阪魂

47
むちゃ勉強なった!認知症フレンドリー社会、イギリスの用語みたいやけどゆーてはるのはとにかく、認知症の人をケアとか見守る対象って思うのとちごて、だれもがそうなるかもなんやから、認知症なってもくらせるように、認知症の人も一緒になってサービスとか商品とか社会全体をかえてくべき!それと、認知症の人も閉じこもるんちごて、仕事とか地域活動とかできることやるのも大事!ってお話。認知症サポーター持ってるけど具体に何やるんかなあっておもてたけど、やっぱ見守るだけちごて認知症のこともっと知って変えていかなね!イギリス見習おー2023/02/02

ヒラP@ehon.gohon

18
認知症サポーターとして、高齢者福祉施設等で読み聞かせ活動をするものとして、認知症の人たちとフレンドリーな社会を考えると言う視点で読みました。 多少硬いところもありましたが、後半に行くに従い、身近に共感できました。 2022/10/15

ようはん

13
自分が認知症の人と直に接する機会を得たのは20代になってからだが、認知症と認定される人がこれからも多くなってくる時代に入り認知症の人が地域の一員として活動できる、地域の人々が認知症に関して理解する事が重要である事が分かる。本書ではイギリスの取り組みや認知症サポーターを始め各自治体での取り組みも紹介しており、ある中学校では既に認知症に関しての特別授業を設けているのが興味深かった。2019/11/30

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