内容説明
ヤル気が出る!女子社員のモノづくり小説。
就活中のユウ(三輪勇)は、第一志望の商社を最終面接で落とされた。その後、母親が社長を務めるミツワネジ(従業員130名)に正式エントリーして、入社することになった。海外で働きたいと考えるユウにとって、ミツワネジにフィリピン支社があることが大きな志望動機になった。
入社後、ひとり暮らしをはじめたユウ。同期入社は同じく営業に配属された辻の2名だった。ユウは、長谷川螺子兄弟社というネジ会社で三か月の現場研修に入り、「緩み」が生じないようにと、ひと工夫したU字ボルトを作った。
営業の取引先は、ネジを扱う顔なじみの商社ばかりだった。何とか直接メーカーに対して提案型の営業もしたいと思いはじめたユウは、飛び込みでメーカーを回り始めるが、相手にされない。ある日、荒川の河川敷で消波ブロックを作る現場を見たユウは、型枠を締めたり緩めたり簡単にできるボルトを作れないかと考えた。
前例のないことを始めようと行動するユウは、幾度もしがらみと闘いながら、仲間や業界のスペシャリストとともに新しい世界を切り開いていく。
読めばヤル気が出る!新入女子社員のモノづくり小説。文庫オリジナル。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
kei302
44
そんなにうまくいかないよ..と思いつつも、サクサク読んで元気になれる作品。本職レベルの人や流通に詳しい人目線で読むと穴だらけかもしれないが、シロウトなので気にならない。不満がひとつ。最後の最後に出てくる=良平:守ってやらなきゃ=これ、要らない。2020/03/24
ジュール リブレ
44
出来過ぎ感は満載ながら、こんなに上手く行ったらうれしいな。そんな爽快感のあるある、お仕事小説でした。ラストの大物、これはすごい。下町ロケットみたいな実写が見たくなる。どこかでやらないかな。2019/05/14
ひさか
32
2019年3月小学館文庫刊。書下ろし。しっかりした世界構築と興味深い展開で、楽しめました。ただ、母の病気話までは、盛りすぎな感じがしました。2019/06/29
のんちゃん
32
就活で第一志望の会社に落ちたユウは、母親が社長の実家のネジを扱う会社に正規の選考で入社する。仕事一辺倒だった母とは、ずっと蟠りがあった。入社してからのユウの頑張りと成長の物語。大それた経営理念はわからないが、仕事は「人」を通してその繋がりで、成功するという事をあらためて感じる作品。会社員だった頃、仕事が好きだった。自分の工夫や提案で、少しでも会社の、社会の役に立てるかもしれないという気持ちを持つ事が好きだったのだと思う。そんな頃の気持ちを思い出させてくれた作品だった。2020/03/03
nemuro
28
初遭遇の作家。勝手に始めてみた「自宅本棚の本のタイトルによる“しりとり読書”」で、数多い「し」で始まる本(ア行の作家だけで9冊)の中から選んでみた一冊。帯には、「だんぜんヤル気がわく!新入女子社員のモノづくり小説」とあった。主人公は、母親が社長を務めるミツワネジに入社したユウ(三輪勇)。それなりの失敗や挫折があるものの、わりとトントン拍子な展開。意外性には乏しい気もするが、これほど専門的な内容で一冊の本を書きあげる力は凄い。『わたし、型屋の社長になります』と『削り屋』もあるらしく、読み比べてみようか。 2019/06/27
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