内容説明
「ワクワク・ワイワイとみんなで楽しく開発する」だけで、「特定の個人に頼らずに、品質の高いソフトウェアを、堅実なペースで生み出していけるようになる」モブプログラミング。そのノウハウと極意をまるごとお伝えします。
本書はノウハウの紹介にとどまらず、「モブプログラミングを始める前」、「始めた後」、「始めてしばらく経った後」、さらには「始めてしばらく経ってやらなくなってしまったとき」など、さまざまな状況でチームやその周囲で起こり得る問題と対処法を丁寧に解説します。
モブプロを初めて知った人はもちろん、導入したい人から、もっとうまく活用したい人、始めたけれど挫折してしまった人まで、あらゆる段階の開発者にお薦めです。
■解説から抜粋
モブプログラミングは、極論すれば、「チームでいっしょに働く」だけのことです。しかし、いっしょに働くだけで得られる学びはきっとたくさんあります。体験する前には想像もしていない学びが得られる機会になるのです。
この機会を効率的に自分たちの仕事に活かし、「特定の個人に頼らずに、品質の高いソフトウェアを堅実なペースで生み出していけるようになる」ことができたら、ワクワクしませんか。私はワクワクします。
目次
序章
第1章 なぜモブプログラミングなのか
第2章 モビングの始め方
第3章 モビングと人
第4章 モビングの軌道修正
第5章 定期的なモビングのための仕事場の改造
第6章 モビングを定着させるためのチームへの働きかけ
第7章 フロー重視の考え方
第8章 モビング定着後の長期的な展望
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
閑居
18
日本でモブプロを導入するに当たり、最も困難な点はリソース効率重視からフロー効率重視への転換だろう。 日本のIT業界の多くは、人工ビジネスと言われる作業時間を売る業態。リソース(人)を効率的に使うことを重視する。よって多人数で一つのものを作るモブプロは適さない。 一方、海外のでは作業時間ではなくサービスを客に売る。この場合、リソースよりスピード(フロー)の方が重視される。フロー効率の観点ではボトルネックが生じにくいモブプロは有意義だ。 モブプロ以前に、日本のIT業界は根本的な転換が求められるだろう。2020/08/01
ニョンブーチョッパー
8
★★★☆☆ モブプロの導入の仕方が丁寧に書かれている。メリットについては頭では理解できたけれど、実際の仕事の場でやろうとするのは、勇気がいるね。ペアプロでさえ尻込みしてしまうからモブならなおさらだ。タイムボックス付きの探求は会社内ので勉強会でもやったことがあって、いきなりただ集まってウンウン唸るよりずっと有益なやり方だと思う。2021/01/27
もりけい
3
モブプログラミングのことが知りたくて読んだ。これプログラミングだけではなくて何かしらを複数人で作る時も使えると思った。2025/02/08
も
3
モブプロの導入にあたって、ルールや想定される問題など必要なことは一通り書かれている。モブプロのメリットとして「メンバー育成」という側面は直感的だし受け入れられやすいが、「フロー効率、品質向上」は直感的でない(が正しいと思う)。組織においてモブプロがどれだけ浸透するかは、後者のメリットがどれだけ理解されるかに強く影響を受けそうだと思った。2021/12/12
ひよこ
2
モププロをする意義や姿勢、ステークホルダーとの調整について書いた本。モブプロと対をなす個人作業だとエキスパートが育って依存性が高まるという視点がなかったので面白いなあと思った。2019/12/28