新潮新書<br> 新冷戦時代の超克―「持たざる国」日本の流儀―(新潮新書)

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新潮新書
新冷戦時代の超克―「持たざる国」日本の流儀―(新潮新書)

  • 著者名:片山杜秀【著】
  • 価格 ¥814(本体¥740)
  • 特価 ¥569(本体¥518)
  • 新潮社(2019/02発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784106108013

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内容説明

湧きあがる自国中心主義、米中露など大国による覇権争い――世界は今、新冷戦時代へと突入、そのフロントは朝鮮半島から対馬海峡に移りつつある。成長と繁栄を支えてきた資本主義と民主主義さえ先行きが危ぶまれる状況下、「持たざる国」日本が生き延びる道はどこにあるのか。戦後冷戦史と近代一五〇年の構造を大胆に捉え直し、私たちはどう生きるのかを示す、「危機が慢性化して下り坂を転げる時代」の必読書。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

trazom

29
座談を活字にした一冊だから、自由で大胆な発言が飛び出す。問題発見能力や遂行能力は、民主主義国より一党独裁の方が高いとか、国会議員を、地域や比例ではなく、世代代表(定数は、残された未来の長さに応じて配分)で選ぶ制度とするなどの提案は、ユニークで面白い。この本のタイトルは、明らかに1942年の「近代の超克」を意識している。「近代の超克」が、京都学派と日本ロマン派の対決を煽る陰で、河上徹太郎さんや小林秀雄さんたちの文學会グループが生き残りを賭けたものだったとすると、片山先生の意図が透けて見える気がする。2019/06/15

templecity

6
ここにきて米国は孤立主義的な振る舞いをし、欧州は混乱、中国が台頭し新冷戦状態となっている。相対している国もバランスがとれていれば戦争状態にならないが、それが崩れて戦争となったのが日米戦争。江戸時代までは君主に仕え滅私奉公の精神だったのが、殿様がいなくなり天皇が国の元首に同じく国民の心の支えとなっていた。 2019/04/11

かろりめいと

4
最近、片山先生にハマってます(笑)。先日は著者の歴史観を確認できたので、その応用編として読みました。「冷戦時代のソ連」と「金日成から現在までの北朝鮮」の対比。「現在の日本」と「西ドイツ」or「フランス」の対比。なるほどでした。「資本主義のための民主主義」。分かりやすいが、そこまで言っちゃっていいの?第四章の「国学」「水戸学」などが日本近代の基礎っていうのは??最後の「事同律の偽快」はひどい(笑)。ま、元ネタが編集者相手の雑談なので、仕方ないすかね。『平成精神史』同様結論は悲観的ながらも面白かったです。2019/07/03

ねずみ

3
近代精神はヒューマニズムではなく、単に資本主義に奉仕するために産まれた、と言うと視点は面白い。まあどちらもデッドエンドなのだけれど。。。 戦時中の総動員態勢を分析した作者だけに、近代日本を分析した四章が最も興味深かった。。。 一、二章は、まあいいや(笑)こういうのは当たるも八卦当たらぬも八卦 2022/01/26

あるまじろの小路

1
日本という国は今まで数々の問題はあれど経済成長の一点で何とか上手くやってきた。しかしグローバル環境の現実を考えると、これからはどうもそう問屋が卸してはくれないようだ。なのに何の解決にもならない小手先の策を繰り出すだけの日本のエリート層。さあ、そろそろ覚悟を決めるべき時ではないのか。2022/10/10

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