内容説明
近代日本の文化空間の構築は、一方で旧来型空間の破壊であった。それは、日本人の心の中に深く影を落とすが、この葛藤を描いたのが文学であった。本書は、漱石、谷崎、三島、村上春樹など明治から現代にいたる多くの文学作品と建築作品を引用しながらまとめた、「建築からの文学史」であると同時に「文学からの建築史」。近代における日本人特有の物語を浮き彫りにする。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Crack Luc
3
東京駅やニコライ堂といった建造物を改めて訪れたくなるし、夏目漱石や安部公房の作品を読み返したくなったり。日本の建築や文学の魅力を再確認させてくれる、素敵な本でした。2025/04/06
史縁
1
明治~昭和まで、各時代の建築家・建築様式の変遷、小説に登場する建築と話のストーリーでの位置付けについて自説を展開。夏目漱石と辰野金吾、谷崎潤一郎と村野藤吾、川端康成と坂倉順三。坂口安吾とタウト。同じ関西でも、谷崎潤一郎の洋風=上流階層と織田作之助のミナミ=庶民の住居 の差。建築というより文学寄り。取り上げる時代が広いので、1つの作家を掘り下げればもっと面白いのではないか。2024/06/09
yuma
1
建築家と小説家は本質的に同じであり、その職に男性が多いのも分かる気がした。現代文学指南書としても非常に面白い。2016/05/06
あらなみ
0
図書館本。表題に似つかわしくなく、内容は近代から現代における小説家視線で展開される。筆者は建築の門の出であるはずなのに。 申し訳程度に出てくる建築家とその作品、主軸は筆者の選り好みした小説家が作品にえがいた当時の建築とその役割。 近代小説入門には良いかもしれないが、うっかり、小説家の住んだ家や地域の建築様式紹介と思って借りた自分にはきつい内容だった。 ちょっと何が言いたいのか、わかんねぇっす。2017/12/10
こさと
0
地元図書館の本。2014/06/26
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