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内容説明
「江戸は町民が主役!」と言うけれど、実は江戸の面積の七割は武家地で、さらにその大半を、参勤交代で全国から集まる殿様と家臣たちが住む“大名屋敷”が占めていた――。本書は、大名屋敷の圧倒的広さ、超豪華庭園、巨大な経済効果、利権を狙う御用達商人、軍事機密で謎に包まれた殿様の生活などから、百万都市・江戸の知られざる実像に迫る。大名屋敷なくして、“江戸の繁栄”は成り立たなかった! 【本書の内容】●第一章 謎の空間! 江戸藩邸――「対照的」だった大名と藩士の生活 ●第二章 江戸の高級サロンだった大名庭園――贅をつくした「おもてなし」 ●第三章 「御用達の座」をめぐる争い――生活物資の納入から汲み取りまで ●第四章 幕末の動乱が「江戸経済」を活性化させた!――戦争という特需 ●第五章 寂れていく「江戸の大名屋敷」――幕府の消滅とともに ●第六章 「首都」東京と消えゆく大名屋敷――荒れ野からの再生(目次より)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えみ
24
江戸時代、参勤交代によって江戸へ参勤する大名に幕府から与えられた宅地、大名屋敷。“江戸の繁栄”にとって、大名屋敷がどれほど重要な役割を果たしていたのか、この本を読んで初めて意識し、成る程な理由だと納得。江戸の歴史は知れば知るほど興味が湧き、様々な切り口で謎に迫れる多彩性が好奇心を満たしてくれる。見栄のため、延いては権力誇示のために莫大な費用をかけて庭園を造る…無駄だとわかっていながら推し進める大名たち。しかもそれを罷り通るよう指示する絶対君主、お殿様。それを良しとする世の中。やっぱり江戸時代、好きだなぁ。2020/01/29
もりやまたけよし
21
江戸は、全国の大名の出張所の集合体だったと言うことらしい。参勤交代という制度のためにそうなった。それまではど田舎だったということで、人工都市だな。2023/12/22
らいしょらいしょ
4
上屋敷、中屋敷、下屋敷はそんな風に使い分けてたのか。なんとなく知っていたようで知らなかったことが多い。江戸期のあの場所が、そんなにも武家屋敷面積が大きかったとは。中でも庭園にそのような役割があるとは知らなんだ。厳格な序列を守り、格差をつけることで維持された社会。幕府崩壊で一旦寂れた江戸に、今また一極集中と言われて多額の歳費が東京に集まってるけど、序列を前面に押し出した社会に戻ることはなかろう。しかし、いつの世もブローカー的儲け屋さんっているものだ。それでも盛者必衰。驕らず足元固める人が報われる世だといい。2019/10/12
恵美
3
最後のほうは大名屋敷よりも、明治初期の東京の土地事情。まさか山手線の内側の土地の価値が暴落して、三井なんかに押し付けられていたとは。うちのご先祖様、なぜ当時の都内の土地を明治政府からもらっておいてくれなかったんだ!2020/06/25
カラヤ3
1
大名屋敷の庭園には藩士たちもめったに入れない事や、大名同士の接待に使われていたことなど初めて知った。しかし、だからこそあのような庭園造成に力を入れたんだなと思った。2022/02/20
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