内容説明
2018年は、白洲正子没後20年。 本書は、白洲正子の孫である文筆家・白洲信哉氏による、旅と食のエッセイ集です。 京都、鎌倉、北陸、英国、ヨーロッパなど、旅の地で出会った食の恵みを旅の思い出とともに紹介。 父方の祖父母・白洲次郎と正子、母方の祖父・文芸評論家の小林秀雄とのとっておきのエピソードも数多く登場します。 巻末には、便利なお取り寄せリスト付き。
目次
1 祖父母の思い出 スッポンとグジそして鮪 2 春のおとずれ 桜鯛と富山のホタルイカ 3 初夏をかぐ 花山椒と昆布を食すウニ 4 鮎だより 四万十川、荘川、高津川、長良川 5 料理事始 英国・スコットランド紀行 6 オイリーボーイは欧州を駆け巡る ビストロの牡蠣、バルの自慢料理 7 ドナウを東へ1 独ビールとオーストリアのビオ 8 食欲の秋 世界の茸を食する 9 肉の原風景 伊賀丸柱・土楽 福森邸 10 冬の“すい場” 皇室献上蟹を食べ尽くす 11 ドナウを東へ2 パーリンカとマンガリッツァ 12 ドナウを東へ3 ワインの王ハンガリー貴腐ワイン 13 ドナウを東へ4 ルーマニアワインと東西十字路 14 食は文化である 旬を味わうことの大切さ 15 夏の九州 寿司三昧 赤ウニ、きびなご、うなぎ…… あとがきにかえて お取り寄せリスト 「舌ごころ」を触発した品々
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
びわこっこ
22
筆者の白州信哉さんは、白州次郎、正子さんが父方の祖父母で、母方の祖父が小林秀雄さんという文化人の流れをくみ、ご本人も細川護煕元の首相の公設秘書を務めるという経歴で、当然、この紀行文に期待が膨らんだ。🙆♀️✨ 京都の錦市場から鯖街道と懐かしい場面と、スッポン🐢の話に、学生時代、京都の二条城南側にある神泉苑で、スッポン釣りをした楽しい記憶も蘇った。🎶 取り立てて贅沢な食ではなく、食は文化であると、日常、旬を味わうことの大切さを説いている。ビール🍺のドイツ、貴腐ワイン🍷のハンガリーと話は広がる。2022/10/31
tetsubun1000mg
10
白州次郎・正子、小林秀雄と歴史に登場する人物や、文芸評論家の孫にあたる方らしい。 筆者がどんなものを食べて飲んだのか、どんな文章を書くのか興味が出てきて選ぶ。 UK留学時代からヨーロッパの滞在経験は多いようでスペイン、スコットランドなどスコッチ、ワイン醸造所の訪問の様子は詳しくて味が伝わってくるような文章。 オーストリアは紹介した本をほとんど読んだことが無かったので面白い。 いいものを食べて国内、海外をグルメ紀行しているのだが、食だけでなく人との会話ややり取りを喜んでいるので嫌味が感じられないのだろう。2022/01/21
チョビ
3
祖父は白洲次郎と小林秀雄。幼少期鎌倉に住んでいたにかかわらず、祖父の最晩年にほんの少し現武相荘で暮らしただけなのに次郎と正子との思い出の方が多いのは興味深い。とは言っても、学生時代や現在の職についてからのいかにもセレブ目線のグルメはなんとも鼻に付くは文章はヘタはで読んでられん。何だろう…血は決して才能を届けてくれるわけではない、努力したって無理なこともあるのだから、それを噛み締めてグラウンド5周してから来て欲しい、以上!2018/12/28
coldsurgeon
2
B級グルメはそれなりにおいしいが、味が濃い目で、素材の味は、あまり重要でなく、季節感はない。それぞれの土地の食材、旬の魚や野菜が、うまく味わえなくなっている。そして、日本酒、ワイン等の酒も、世界中の土地のものが、自由に飲むことができるようになり、やはり、自分で感じる味は、分からなくなっている。旅をする楽しみが食にあることを思い出し、それぞれの土地の風景を楽しみながら、食を探したい。2019/02/17
ケンタウロス4号
2
筆者の食に関する知識と経験の深さに感銘を受ける。エッセイとしても興味深く読みやすい。それにしても、祖父母の3人があれだけの有名人という人生って凄いですね。2018/12/26
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