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内容説明
兵庫県明石市は、近年、子育て支援による子ども増・人口増・税収増で注目されている。市が掲げる「子どもを核としたまちづくり」「やさしいまちを明石から」が、聞こえのいいスローガンで終わらないのはなぜか? その要因は? 市民・市議会の理解は得られているのか? 理屈ではなく実践を積み重ねてきた市長と社会活動家が、自治体関係者、元官僚、研究者等の論客を迎え多面的に分析。住民が市長に本音をぶつける座談会も収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こばまり
51
もはや明石市前市長になってしまった泉房穂氏と社会活動家湯浅誠氏によるゲスト鼎談。前向きで面白くて、示唆に富んでいて残念でならない。パワハラはあってはならないことだ。しかし、優れた手腕による業績や功績はその人の気質とは分けて評価したい。完璧な人間などいないのだから。2019/02/24
小鈴
26
出版直前に泉市長の暴言が社会問題に。その後解散出直し選挙で当選という経緯を辿りますが、対談の価値は損なわれてはいない。湯浅誠がコーディネートして泉市長と6名が対談するが、村木厚子、藤山浩、清原慶子・三鷹市長 の対談がよかった。子育て支援の戦略が地域経済を回してプラスの効果に。漁師町産まれ育ちのだからこそ刑務所上がりに寛容であり、被害者支援とセットで加害者支援も行う。郷土愛の強さに羨ましさを感じる反面、転勤族の根なし草にはよそ者の集まりの東京の方が住みやすいかもしれないとも思った。2021/03/13
まゆまゆ
10
少子化が進む各自治体で政策により子どもの数を増やしたとされる明石市の市長と湯浅誠氏に加えて各界の著名人による鼎談集。本当は産みたいけどいろんな制約や制限があって我慢している、という声なき女性たちの声を拾い、5年かけて子育ての街にした軌跡を紹介していく。きちんと実績を残していることを市民は評価したってことかな。さかなクンとのタコ談義も楽しい(笑)2019/04/01
ダイキ
4
明石市長が、本気で市民のことを考えてまちづくりをしてきたことがよくわかる本です。 福祉や経済などさまざまな分野の専門家との対談となっていて、これまでどのような政策をしてきたのか、わかりやすく展開されていました。 『人口が増えた』という時、子どもの数が増えているかどうかを見ないと、単に総人口が変わっただけだという話があり、『へー知らなかった』って感じでおもしろかったです。 読み終わって、久々明石市に遊びに行きたくなりました♪2022/04/17
後藤良平
4
市長が何をしているのか考えたこともなかったが、1人の市長が市役所を変えられるのだと知った。又、日本の最大の問題である少子化には効果的な対策はないものだと思い込んでいたが、やりようによっては改善できるとは驚いた。もっと国が真剣にならねば。私の生まれ故郷である盛岡と明石はほとんど同じ人口。近隣に大都市神戸がある明石と、岩手県の唯一の20万以上の街で県庁所在地である盛岡は、立地条件はまるで違うが、明石のような魅力ある街になって欲しいと思う。もう箱物を競う時代ではないのは明らか。年間No.91榴岡図書館2021/08/17