講談社文庫<br> 屋上

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講談社文庫
屋上

  • 著者名:島田荘司【著】
  • 価格 ¥1,078(本体¥980)
  • 講談社(2019/02発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065143049

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内容説明

同じ場所から次々と飛び降りて死んだ男女。被害者は、幸福の絶頂にあった女性、「自殺しません」と宣言してから様子を見に行った男性など。「まだ御手洗が馬車道にいた頃、暗闇坂、龍臥亭にも劣らないほど印象深い事件だった」。人智を超えた謎と鮮やかな解決。名探偵のなかの名探偵・御手洗潔が降臨する!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

Tetchy

164
いやはやよくもまあこんな話を思い付いたものだ。いつもながら島田氏は社会の底辺で生活苦を強いられている人々や社会に馴染めない青年を事件に絡めて単なるミステリで終わらぬ、格差社会の矛盾など社会問題への提起を物語に含め、半ば作者の主張のような内容を盛り込む。事件に関わる市井の人々を詳らかに、そしてやや饒舌に描く。いずれも我々の周囲にいる普通の人々であり、読んでいる最中それぞれにモデルが浮かび上がることもしばしば。読者への挑戦状、幻想的な謎に合理的な解決とかつての島田本格ミステリが戻ってきたことは非常に喜ばしい。2019/09/06

HANA

66
ある人は結婚直前、別の人は間もなく子供が生まれる。自殺する理由のない人々が同じ屋上から次々に身を投げる。というテイストから極めてホラーチックな小説を連想するけど、内容自体はユーモラス。御手洗と石岡、新聞記者やラーメン屋と御手洗等会話自体がとても楽しいし、出てくる登場人物もどこか間が抜けていてあっけらかんとしている。特にある一件などは誤魔化せるわけないじゃんと突っ込んでしまった。トリック自体はいつも通りの剛腕ぶりを発揮しておりました。情景を想像すると目が点になったけど。まあアレを横倒しにするよか現実的かな。2021/01/09

たち

47
読み始めてすぐに既視感に襲われて、もしかしてと思って調べたら、やっぱり二年前に発行された『屋上の道化たち』を改題、加筆したものでした。ちょっと不安があったのですが、島田先生が屋上を題材にシリーズものでも出したのか!と、バカなことを考えてしまいました。ですが、まぁ再読っていうことになるのでしょうが、面白かったし、トリックわかっていてもドキドキしたので良かった…のかな。2019/10/22

かめりあうさぎ

45
久々の御手洗シリーズ。期待が大きすぎたせいか、個人的評価はいまいち。どうしても本シリーズにはもっとスケールの大きい時空を超えたような謎解きを期待してしまうのです。これが島田先生の作品でなければ、それなりに面白かったんだろうなと思います。この内容やトリックなら、せめてはじめから御手洗パートを小出しにして、キャラクター部分を楽しめるようにしてくれた方が良かったかな。2019/03/19

ち~

34
近年の作風が性に合わず、長らく遠ざかっていた島田荘司作品を久しぶりに読んでみた。『自分は絶対自殺なんかしない』と言った直後に銀行の屋上から飛び降りた4人の行員。当然、動機は全く見当たらない。謎の婚約者や銀行強盗など、サブのストーリーと徐々に交わっていく。4人のとっていた行動に違和感がありすぎるが、トリックは大胆で面白かった。ただ、あの関西弁はあまりにも酷すぎる。2023/04/13

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