講談社文芸文庫<br> アブラハムの幕舎

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講談社文芸文庫
アブラハムの幕舎

  • 著者名:大原富枝【著】
  • 価格 ¥1,430(本体¥1,300)
  • 講談社(2019/02発売)
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  • ISBN:9784061982024

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内容説明

主人公・田沢衿子は20代後半の独身女性。母親の言動に振りまわされ苦痛を感じているが、断ち切ることができない。ある日、彼女の15階だてのアパートで、祖母を殺した少年が投身自殺した。強者に支配される少年と自分とを重ね合せ、彼女は母親から逃れるため行動をおこす。〈イエスの方舟〉を背景にして、弱者の生き方を追究、魂の漂流をいきいきと描いた、著者の代表長篇小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nashi

3
努力ではどうにもできない理不尽から、逃れる。それは逃げではないし、逃れた者を助ける場があってほしいと思う。しかしあくまで一時避難であって、依存するのではなく、いつか自立できるのがいいとも思う。だから志奈子の「幕舎は自分の中に立っているべき」という言葉に共感した。志奈子は過去を消して良い仲間に出会えたけれど、現実はそう甘くないはず。でも何か少し、心を自由にしてくれる物語だった。2012/10/26

かっぱ

2
この本が刊行されたのは、作者68歳の時。ならば納得。これを30代ぐらいで書いていたら凄すぎる。「イエスの箱舟」の事件がモチーフとなっているのだが、既存の宗教だけでは救われない人達が、最後に逃げる場所としての「アブラハムの幕舎」。初めは、公園にアングラ劇団のテントのようなものを建てて、人の世で傷つき、迷った少数の人達を呼び寄せてキリストの話をしていたのが、大きな団体となるにつれ、社会から糾弾を浴びるようになる。主人公は自分のことを、負の人生を歩み続けてきた化けている女、昆虫、白狐、柳の精と呼び、2012/05/16

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