内容説明
救世の騎士、ラミ・シーカヴィルタ。最愛の女性を目の前で喪い、彼女の命と引き替えに生き延びて「しまった」男。
かつて共に世界を救った少女・エイネと同じ「神子」の資格を持つキトリー・シリーと出会った彼は、神子でありながらその力を発揮出来ないキトリーの師匠として、再び彼女と旅に出る。
常に明るく、世界を救うことを信じて疑わないキトリーを、時に優しく、時に厳しく、先輩として導くラミ。
しかし、ラミは知っている。真に世界を救うには――キトリーの為す「救星」をこの手で阻止せねばならないことを。
これは、一人の死に損ないが、真に英雄となるための物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
31
最愛の女性を目の前で喪い、彼女の命と引き替えに生き延びて「しまった」救世の騎士ラミ。エイネと同じ「神子」の資格を持つキトリーと出会った彼が、師匠として再び彼女と旅に出るもうひとつの物語。常に明るく世界を救うことを信じて疑わない天真爛漫なキトリーと、時には優しく厳しく先輩として導くラミ。短い間にも育まれてゆく彼らの絆があって、救星の真実を知ってしまったがゆえにどうするべきか葛藤し続けるラミがいて。だからこそ希望を信じ続けるキトリーや彼らに向き合ってくれる存在と、彼らが迎えた結末には救いがあったと思いました。2019/02/15
ハイちん
10
世界の秘密を知り最愛の神子を失った騎士が、新たな神子を弟子にして鍛える話。この本と「滅びゆく世界と、間違えた彼女の救いかた」は二冊同時発売で、どちらを先に読んでも楽しめるよう仕掛けがされている。なるほどこういう仕掛けかー。滅びゆく~の方はストーリーの完成度(一冊の満足度)が高い感じのラストを迎えたのに対し、こちらの死にゆく~のほうは、なんの解決もしていないものの「俺たちの戦いはこれからだ」的、ある意味希望に満ちたラスト。どうやらサーガの序章といった位置づけらしい。きっと続編が出るのだろう。2019/02/20
HANA
8
こちらを後に。あとがきにあった通り確かにどちらから読んでも問題ない感じ。こちらは神子を弟子として鍛えていく話。2冊合わせて始まりみたいな雰囲気を感じたので続編を楽しみに。2019/05/09
ツバサ
6
姉妹冊の明るい方。未来に生きる、前向きに思える希望がある。良いダークファンタジーだ。2019/03/12
椎名
3
こちらを後に読んだんですが、個人的には先推奨。やはり過去編は後に読むからこそだと思うので。2019/06/08