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内容説明
1枚6ドルのTシャツが自分の手元に届くまでの顛末をたどることで読者をグローバル経済の世界へと誘うドキュメンタリー。グローバル化に対する一般的な通説を覆す。
目次
日本語版に寄せて
序文
プロローグ
【第一部】キング・コットン──二〇〇年にわたる米国綿産業の覇権
第1章 テキサス州ラボック ラインシュ綿農園
第2章 米国綿の歴史──勝利の鍵は労働市場の回避
第3章 ラインシュ農園ふたたび──「怖いのは補助金だけじゃない」
【第二部】メイド・イン・チャイナ
第4章 綿、中国へ上陸
第5章 底辺へ向かう長い競争
第6章 女工今昔物語──農場から搾取工場へ、そして……
【第三部】もう一つの国境問題──アメリカに帰るわたしのTシャツ
第7章 怒声の合唱──政治が貿易を支配する理由
第8章 保護貿易政策の意外な結末
第9章 四〇年の暫定的保護の終焉
【第四部】本物の市場原理──ついに自由貿易に向かうわたしのTシャツ
第10章 中古Tシャツの行方──日本、タンザニア、そしてボロ切れ工場
第11章 零細企業と東アフリカとアメリカンTシャツ
結論
謝辞
訳者あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
キク
50
Tシャツを追いかけて、米国綿産業の強さの仕組みと「メイド・イン・チャイナ」の台頭による世界貿易の政治的なせめぎ合いを掘り下げている。結構面白かった。繊維産業は「底辺へ向かう競争」だという。繊維産業の発展によりその国が底辺から抜け出すと、低賃金労働者が確保出来なくなり、その国の繊維産業は衰退して次の貧しい国の繊維産業が発展していく。でも中国は経済発展を成し遂げた後も「農民戸籍に縛られた途方もなく大量の低賃金労働を望む女性」が存在していて、今までの栄枯盛衰の法則が通じない。人口と国力の比例関係はあるんだな。2021/09/11
ま
6
まあまあ昔の本だけど、着眼点が光る。「底辺への競争」という言葉をこの本で知った。過酷な環境下で働く中国の女性労働者が農村から出られて良かったと言ってるのはなかなか闇が深い。「貧困に見舞われている人々の苦しみは、市場の持つ危険によるのではなく、むしろ政治から疎外されてしまっていることから来るのだ」2020/11/14
アセロラ
3
自分が着ている衣類はどのように作られてるのか、気になりました。需要があるからTシャツを大量生産してるようですが、買ったけどあまり着ない服がある人、多いですよね?世界でもう少し消費を考えれば、劣悪な環境で働かされる人が減るのでは?お仕事なくなっても困る?リサイクルにまわる衣料が減っても困る?難しいです。あまり劣悪ではない環境で作られたものを買いたいと思いました。2018/09/29
Verte
3
自国の産業を保護する 政治的圧力 途上国への割り当て制度 自由貿易推奨、関税撤廃2018/04/05
ハニバニ
2
Tシャツの原料となる綿花の生産から、縫製、販売されるまでの経済の流れを示すことでグローバリゼーションについて説明してくれる。筆者は「労働者を劣悪な環境で働かせるような企業からTシャツを買うべきではない」と主張する学生を「善意と熱意はあるが何も分かっていない」と言う。それは何故か、最後まで読めば理解できる。もちろんそういう労働環境は改善されるべきだけれど、決して物事は単純ではない。個人の利益、国の利益、社会全体の利益の絡み合いが事情を複雑にしている。 少し前の本なので現在の状況が変わってきているか気になる。2019/04/20
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