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内容説明
世界は何からできているのだろうか。古代ギリシアの哲学者たちは考え「元素」を発想した。人間の手で世界は作り変えることができるはずだと、中世の錬金術師たちは実験をくり返して化学変化の基礎を築いた。やがて近・現代の科学によって元素の正体はぞくぞくと解明され、新元素さえ作り出せるようになった。かつてニュートンも夢想した“賢者の石”は実現しつつあるのか――。そんな化学の道程を歴史エピソードでたどり、最先端技術のすごさに迫る。
目次
第一章 人類は火の利用から土器の焼成、金属の利用へ進んだ
第二章 二千数百年前、古代ギリシアの哲学者は考えた
第三章 錬金術のルーツと発展と衰退
第四章 真空の発見と気体の発見
第五章 ラボアジェの化学革命、ドルトンの原子論
第六章 新元素の発見と、周期表の“予言”
第七章 人工元素は現代の錬金術か
第八章 ノーベル賞級の現代日本の化学技術
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鯖
23
ボイル「実験結果を失敗も含めて報告する、これが化学的方法の基本だ」土器作りから始まる化学史の本。酸化鉄や水を組成し、元素の存在をつきとめ化学革命を成し遂げたラボアジェは「共和制に科学者はいらない」と裁判にかけられギロチンで処刑される。ハーバーやキュリー夫人など名前や業績はなんとなく覚えてる人々の裏側や実験過程をさっくり説明してあり面白かった。しかし畳の上で死ねる研究者の少なさよ…。昨今の研究費削減は専門職への軽視や自分が理解できないことへの古くから続く怖れの延長戦上にあるような気がしてならない。2020/02/01
白義
17
余談と本筋のバランスが良くて不良だろうが話を聞いてしまいそうな、まさに上質の授業のような化学史。物質の構造と性質、化学反応の3つの研究という面を最初に出した後、ギリシャの思想家やイスラムの錬金術師、ニュートンの魔術師的側面といった興味を強くひけるトピックから現代原子論で本題に自然に繋げていく話の展開の仕方、錬金術を前半に出しながら、後半で長岡半太郎が水銀換金という錬金術にハマってしまいなんの成果も出せなかったものの、実は水銀からの錬金術自体は現代の科学ならやる意味がないだけで出来るという話に繋げるのは秀逸2020/08/12
かんがく
10
理系学問への理解も深めたくて読む。ですます調で、図も多用されていて「中学生にもわかる」と思う。理科の授業で習う元素記号やら同素体やら真空やらがどうやって発見・発明されてきたのかが、それぞれの科学者たちの伝記とともに書かれていてざっくりと化学史を知るのには良い。仕組みや理論は理解しきれなかったので、中学校の教科書を読みなおそうと思う。2019/04/29
sakamoto
2
化学徒だったのだけれどそういえば歴史学んだことないな、と思って読んでみた。 出来事中心ではなくて科学者中心に書かれていて、かつ話の主軸があっちこっちいって読みづらかった。 合成繊維とか有機化学の発展がもっと知りたかったのだけれどまぁこんなもんかな。2023/03/13
ちっこい まつき
2
高校のとき化学をやってないから、7章8章の理解があやしい。原理はからないけど、効果は説明されるとわかるので最後まで読めた。2019/04/26
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