ダークウェブ・アンダーグラウンド 社会秩序を逸脱するネット暗部の住人たち

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ダークウェブ・アンダーグラウンド 社会秩序を逸脱するネット暗部の住人たち

  • 著者名:木澤佐登志【著】
  • 価格 ¥2,035(本体¥1,850)
  • イースト・プレス(2019/02発売)
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  • ISBN:9784781617411

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内容説明

政府の監視も、グーグルのアルゴリズムも、企業によるターゲティングも、
さらには法律の手すらも及ばないインターネットの暗部=ダークウェブ。
「ネットの向こう側」の不道徳な領域を描き出す
ポスト・トゥルース時代のノンフィクション!!

知られざるインターネットの暗部――ダークウェブ。
その領域の住人たちは何よりも「自由」を追い求め、
不道徳な文化に耽溺しながら、「もう一つの別の世界」を夢想する。

本書ではアメリカ西海岸文化から生まれたインターネットの思想的背景を振り返りながら、
ダークウェブという舞台に現れたサイトや人物、そこで起きたドラマの数々を追う。
「自由」という理念が「オルタナ右翼」を筆頭とした反動的なイデオロギーと結びつき、
遂には「近代」という枠組みすら逸脱しようとするさまを描き出す。

【目次】
序章 もう一つの別の世界
分断されたインターネット
フィルターにコントロールされた「自由」…etc.

第1章 暗号通信というコンセプト
ダークウェブとは何か
「数学」という美しく純粋なシステムによる支配…etc.

第2章 ブラックマーケットの光と闇
「闇のAmazon」
思慮深きマーケットの支配者…etc.

第3章 回遊する都市伝説
殺人請負サイトQ&A
人身売買オークション
スナッフ・ライブストリーミング…etc.

第4章 ペドファイルたちのコミュニティ
児童ポルノの爆発的な拡散
フィリピンのサイバー・セックス・ツーリズム
おとり捜査…etc.

補論1 思想をもたない日本のインターネット
アングラ・サブカルとしての消費
アメリカのインターネットが反体制的な理由…etc.

第5章 新反動主義の台頭
哲学者、ニック・ランド
暗黒啓蒙(ダーク・エンライトメント)
恋愛ヒエラルキーの形成と闘争領域の拡大…etc.

第6章 近代国家を超越する
ブロックチェーン上のコミュニティ
バーチャル国家が乱立する未来…etc.

補論2 現実を侵食するフィクション
冥界としてのサイバースペース
現実認識を変容させる…etc.

目次

序章 もう一つの別の世界
分断されたインターネット
フィルターにコントロールされた「自由」
「唯一にして限界なき空間」
日本での議論
インターネットのもっとも奥深い領域
第1章 暗号通信という「思想」
ダークウェブとは何か
イメージと実情
国家安全保障局との攻防
革新的な暗号化技術の誕生
「数学」というもっとも美しく純粋なシステムによる支配
第2章 ブラックマーケットの光と闇
「闇のAmazon」
「シルクロード」の革新性
思慮深きマーケットの支配者
DPR逮捕の内幕
インターネットの二面性
第3章 回遊する都市伝説
殺人請負サイトQ&A
顧客情報流出事件
人身売買オークション
スナッフ・ライブストリーミング
第4章 ペドファイルたちのコミュニティ
児童ポルノの爆発的な拡散
フィリピンのサイバー・セックス・ツーリズム
ハードコアな情報自由主義者
知識共有と意見交換
おとり捜査
その後の議論
補論1 思想をもたない日本のインターネット
根付かない「シェア」精神
アングラ・サブカルとしての消費
アメリカのインターネットが反体制的な理由
第5章 新反動主義の台頭
フェミニスト・セックス・ウォーズ
良識派への反発
哲学者、ニック・ランド
「人類絶滅後の世界」
拡散する実験、そして崩壊
暗黒啓蒙(ダーク・エンライトメント)
恋愛ヒエラルキーの形成と闘争領域の拡大
「男らしさ」に対する強迫観念
第6章 近代国家を超越する
既存のシステムからの脱出
排他性を孕む結論
ブロックチェーン上のコミュニティ
バーチャル国家が乱立する未来
補論2 現実を侵食するフィクション
冥界としてのサイバースペース
ロコのバジリスク
現実認識を変容させる
「ネタ」が本当に

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

らぱん

53
読み応えのある本だった。電脳世界のルポルタージュと言えると思う。曖昧に捉えてた事象のいくつかは像を結び、未知を知り理解の喜びもあったが、情報量が多く考えることも多く、読了はしたが消化しきれない。インターネットを生い立ちから辿り、全ての人に開かれた情報世界「地球村」という理想は儚いものとなりつつあるが、その思想が形を変えて生きているのは面白い。また日本ではその思想の部分がすっぽり抜けているとの指摘に納得した。オルタナ右翼の出生に関わる部分や新反動主義を掲げるニック・ランドなど掘り下げたい宿題を多く貰った。↓2019/08/26

Kentaro

40
ブロックチェーン上に国家を作ろうという動きがある。それがビットネーションだ。ビットネーションでは、国民はたとえ地球上のどこに住んでいようと、IDと紐付けされている限りビットネーションの国民を名乗ることができる。しかし、ブロックチェーン上に国家を作れる──これは言ってみれば、誰でも国家を作ることができると言っているのに等しい。その結果、自律分散型バーチャル国家が乱立する未来像は、ある意味では新反動主義が夢見た自律分散型都市国家群のビジョンとも近い。世界はますます分散化/断片化/島宇宙化していくかもしれない。2019/03/08

ばんだねいっぺい

31
 ダークウェブについての概要と哲学的考察の数々。違法サイトの運営者が、仮の名前のままでは、怪物だが、捕まえて、実名が分かった途端に憑き物が落ちたようになるのを興味深く感じた。昔あったものがサイバー空間に移植されていると思った。2020/12/01

Tenouji

31
欲望に裏打ちされた、人間の想像力・創造力が、インターネット後、どこに向かうのか?人権の基本と考えられている「自由」も、案外、相対的なものかもしれない。それを、新たな地平に求めるのか、人間そのものの発展の減速と合わせて、矮小なものになっていくのか…。個人的には、ブロックチェーン技術を応用した分散アプリケーションに興味が出てきた。人間の唯一性を技術的に解釈したものなのではw。2020/02/09

金城 雅大(きんじょう まさひろ)

31
ダークウェブ、不思議な世界だった。 「信じるも信じないもあなた次第」という都市伝説めいた話にもなりかねないテーマを、きっちりと現実世界として描き出す著者の熱意と情報収集力はすごい。 「知らなかった世界に触れる」。これも読書で得られる嗜好の一つ。2019/03/18

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