内容説明
「こんな寂聴さん、見たことない!」話題の美人秘書・瀬尾まなほさんも仰天の対談。伊藤比呂美「寂聴先生、いったい私はどんなふうに死ねばいいんでしょう?」 瀬戸内寂聴「そんなこと言ったって、知らないわよ。私だって死んだことないんだから」 冗談のような会話から始まる対論は、あちらこちらに話題をシフトしながら、どんどんディープな方向に。 天下の瀬戸内寂聴に、詩人・伊藤比呂美がずんずん斬り込む! セックス、鬱、子ども、老い、死……どんな難問・奇問にもずばり回答します!
目次
まえがき 瀬戸内寂聴
第一部 寂聴先生、「鬱」と「いじめ」経験を語る
第二部 女の悩み、娘の悩み、母の悩み
第三部 先生、死ぬってどういうことですか?
第四部 小説家という「生き物」
比呂美が読む、おすすめ瀬戸内晴美・寂聴文学
あとがき 伊藤比呂美
解説――みずみずしい二人 瀬尾まなほ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
美登利
99
愉快痛快!お二人ともが赤裸々に自分自身を語ります。お若い人にはちょっと理解しにくいことかもしれないけれどおばちゃんには面白いのです。寂聴さんの小説は晴美時代の「かの子撩乱」ぐらいしか読んだ記憶が無いかも。とても長いけれど良かった事は覚えています。比呂美さんはずっとエッセイを追いかけてばかり、今度は賞を取った小説も読んでみたい。あれ?詩人でしたね。本業は(笑)二人の創作への情熱が素晴らしい分、家庭をあまり顧みれなかった事は仕方がなかったのだろうと思いました。2019/02/13
ネギっ子gen
55
【愛に向かって正直に生きる二人(by寂聴秘書)】の対話本。<今まで人の人生相談にはこたえてきたけど、自分の問題は放ったらかしてきた>シロミさんが、<寂聴先生の胸を借りる感じで、人生のぶつかり稽古する心持ちで、まっすぐに先生にむかって人生相談>した。にしても、シロミさんは今回だけでなく、石牟礼氏など良い出遭いをされていますよね。で、その恩恵を書物という形で受けることに感慨無量です(合掌)。【お薦め】巻末の「比呂美が読む、おすすめ瀬戸内晴海・寂聴文学」。ということで、寂聴師の晴海名義の積読本攻略しなくちゃ!⇒2020/02/19
鷺@みんさー
51
期待以上に面白かった。まさに「生」「老」「病」「死」について語っているのだが、いやはやその二人の女の胸襟の開き具合たるや、まさに素乳をさらけ出し合った仲ならでは!ここまでブッ飛んでいると愉快痛快、なのに普遍の悩みにも自由自在で、不惑に非ずの女のあれこれを、スパン、スパンと千切っては投げ、受け取っては咀嚼し。とまれ一度読んでみて欲しい。悩みなんて、こうだ!もぐもぐ。ŧ‹"ŧ‹"ŧ‹"ŧ‹"(๑´ㅂ`๑)ŧ‹"ŧ‹"ŧ‹"ŧ‹"2019/03/11
パフちゃん@かのん変更
45
生々しい話ですごかった。死んだら無だね。苦しむくらいなら安楽死がいいと思うけれど、医療費が高いから安楽死を望むのはおかしい。無駄な延命措置はやめてもらいたい。寿命が来てすっと死ねるといいね。2019/04/29
aloha0307
32
63歳の比呂美さん(早大教授)が、寂聴さんに「胸を借りる感じで、人生のぶつかり稽古」 すべて、ぶちまけちゃいました。なんとも みずみずしい お二人に完全にノックアウト👊されました。「こんなこと言っちゃってホントにいいんですか」?が吹き荒れます。とくにセック○のところ..いっぽう、死について語るくだりは戦慄でしたよ。U病を経験されたお二人 やはり自分で抜け出すしかないのですね(小さなこころの幸せ重ねてさ...薬は結局はダメだよ)。人生相談の距離感は、鯖寿司の透明&薄い昆布ですと~なんとも粋な表現だなぁ..2018/11/18