内容説明
燕国の王に育ての親を殺され、楽師として王に飼われることになった蘭綾。いつか蘭綾が自分に牙を剥いてくることを予感しながらも、蘭綾をそばに置きつづける燕王。魅かれあい、追いつめあう二人の絆は、隣国寧の使者がもたらしたある報せをきっかけに、次第に燕国の行く末をも危うくしてゆく――。大人気の作者のノベル大賞受賞作に、書き下ろしの続編を加えた、見逃せない一冊。 【目次】春王冥府/双月宮/あとがき
目次
春王冥府
双月宮
あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ろびん
3
うーん、特に山なく……。2017/06/04
レイタ
2
処女作再読。スラムよりは読みやすいけど、濃厚な架空中華BL世界を美麗オブラートに包んでいるため割ととっつきにくい。一編目は前に読了。【ネタバレ】王が滅ぼした国で可憐な楽師(主人公蘭綾)に惚れて側に置く。二人は微妙な関係だったが、王が彼の為に戦争すら厭わなくなり部下に倒される。蘭綾は壊れ、苛烈な王となる。二編目は蘭綾を推した天蛾が主役。血を求める王を倒すか迷うが、惚れた王と冥府行を共にすると決め、甘さを切り捨てた。/一編目はホモ。二編目は男惚れとか主従の範疇かと思いきや結構超えてた。冥府行イメージは素敵。2017/11/08
へいぽー
1
私が一番好きな本です。デビュー作だけあって、作者の渾身の作品だと思います。風景描写、ひりつくようなやり取りと、心の動きがありがちといえばありがちかもしれませんが、作者得意の耽美的世界観で美しい絵巻物のように仕上がっていると思います。
arca
1
もっと愛憎溢れる物語かと思ったら拍子抜け。燕王もあっさり…。同じく収録されている「双月宮」は「春王冥府」の脇役が主役の続編。本編よりも長いのに蛇足的話なので、正直燕王と蘭綾の一エピソードでも入れてくれた方がよっぽどありがたかったなー。2011/10/07
みや
0
☆☆