内容説明
「きみは、人類という立場に立てますか?」日本占領下の北京で出会った中国の友は、謎の問いを残し戦地に消えた。またある友は、文化大革命で迫害を受け窮死。41年の歳月を経て、青春の地・北京に還った作家は、彼我を隔てる深い歴史の暗渠に立ち竦みつつ、その底になお輝きを放つ人間の真実を探してやまない。日中の狭間に生き、書いた中薗の深い想いが結晶した代表作。読売文学賞受賞作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まーくん
86
著者中薗英助は87年、青春の地北京を41年の歳月を経て再訪する。17歳にして中国に渡り、放浪語学生として、後に邦字紙の学芸記者として、敗戦の翌46年までの8年間を戦時下の北京に過ごす。彼の青春は日本の中国に対する全面侵略戦争とそのまま重なっており、平静な気持ちで再訪する自信をなくしていたという。そして再訪を果たした彼は思い出の地・北京の街を前のめりに歩き回って、かつて心を通わしながらも国家の壁を乗り越えられず去った中国の友の面影を、あの若かりし日の自分の姿を追い求める。現実と過去の幻想の間を彷徨いながら。2021/02/03
HTたまにYN@ぬ 積読消化中
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土地勘無いとキツい。固すぎる文体も難2013/11/20
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