講談社文庫<br> 花曝れ首

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講談社文庫
花曝れ首

  • 著者名:赤江瀑【著】
  • 価格 ¥660(本体¥600)
  • 特価 ¥330(本体¥300)
  • 講談社(2019/02発売)
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  • ISBN:9784061317109

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内容説明

地獄が恐うおすのんか? 修羅がそんなに恐ろしおすか? 好いた男と見る修羅や。おちる地獄や。おちとみやす――夏の北嵯峨、陽ざらしの化野に立ちあらわれた妖かしの影、秋童・春之助二人の色子が物語る、はかない栄耀のはての無惨な性……。表題作のほか「恋怨に候て」「影の風神」など4篇、魔に憑かれた魂の官能美の極致、妖かしの陶酔境を描ききった伝奇ロマン。身性の毒が、人を花に変える!(作品集「熱帯雨林の客」改題)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

藤月はな(灯れ松明の火)

49
初めて読んだ時、身体中が震える程の衝撃を受けた「花曝れ首」。これを身を滅ぼすような恋を貫く話だとずっと思っていた。ところが再読するとそれは違うと知った。何故なら、秋童と春之助が焦がれた男も篠子が愛した婚約者も薄っぺらく、人間味がないのだ。通常、色恋を描く際、その相手が如何に魅惑的で人間として惚れるに値するかを描く。だが、秋童と春之助の話を聞いても相手の影が見えない。寧ろ、彼らのが殉じた己が捧げた恋への苛烈な生き様が印象深いだけ。この物語で描かれるのは陳腐な恋ではない。身を滅ぼしてでも己を貫く生き様なのだ。2025/01/20

きょちょ

26
短篇5作。表題作は傑作!!人間の業を描いていて、さらに幻想・耽美小説なので、それだけで大好きだが、そんな言葉を超えるほど、作品に美しさがある。私は「男色もの」は苦手だし、この物語でもそれを喜ぶわけではないが、作品としてそういった次元を超える美しさだ。「おちる」と決めた勇気も凄い。「恋怨に候て」は、作品も良いが鶴屋南北の語り口が素敵。この2作だけなら絶対★5。「ホルンフェルスの断崖」はサスペンス調。人間以外の「モノ」を登場させる作品が得意の作者だが、「影の風神」よりは「熱帯雨林の客」の方が好み。 ★★★★2017/12/01

redbaron

16
表題作がたまりませんわ。モノクロな色調をバックに赤い花が鮮烈に浮かび。クライマックスからの急激な静けさに、圧倒されまいた。耽美?官能?わからないけれど、癖になる作家さんなのよね。『ほんとうの毒の味を、知ってる人が、咲かせる花』…その花に毒され中毒になるのも良いんじゃないかしら。2016/08/05

行加

13
私の初・赤江瀑です(*^^*) 古本屋さんで出逢ったんですが……辻村ジュサブローさんの表紙にあの煌びやかで妖しい文章、加えて山尾悠子さんの後書き……沼に引きずり込まれたのは言うまでもありませんwww

nightowl

5
美によって破滅する人間を描くいつもの短編となっている後半収録作よりも(ただしホムンクルスの断崖は例外として光っている)、どことなくいい話風の仕上がりとなった前半の作品の方が良い出来となっている。ちょっと傾向の異なる短編集。2008/10/09

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