たのしい暮しの断片

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たのしい暮しの断片

  • ISBN:9784582837940

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内容説明

「婦人雑誌」の料理のこと、ホーロー鍋あれこれ、泉鏡花の湯どうふ、猫の毛の色……。些末で豊かな日常の喜びと退屈を描く、待望のエッセイ集。雑誌『天然生活』の人気連載の書籍化!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

bura

75
ノーベル文学賞の密かな候補になっていた金井美恵子のエッセイ集。金井さんは初読み作家さん。「暮らす」というのは「思い出」を作ることでもある。このエッセイは自分の小さい頃からの、まさしく暮らしの断片(かけら)を集めて楽しく語っている。そして何というか多分に女性向きであり、私のようなおじさんは指を咥えて眺めざるを得ない。ただ姉の金井久美子のイラストや額縁アートがとてもセンスが良く素敵だった。姉妹で作った上品でやや上から目線が微笑ましい一冊だった。次はきちんと小説を読んでみよう。2024/10/17

ぶんこ

42
思っていたのとは違って「見つけてみれば大小問わず様々にある気持ちの良いことが 日々の暮らしに中に探してみれば案外あった、ということで出来ています。」とあとがきに書かれていて、まさに様々なことが書かれていました。私がこの本を読みたかったのは『猫』だったので、主に飼い猫との日々が描かれているものと思っていたのです。それでも飼い猫トラーのお話は多かったので嬉しい。特にトラーが黒トラ柄だったから、いまだに黒トラ柄が一番と言われるのにも共感。お姉様の絵は私好みではないものの、トラーの絵は素晴らしい。愛を感じました。2021/08/18

りつこ

32
小説が結構難物だったので身構えて読んだんだけど、とても面白かった。はっきりしてて気持ちいいな。バードウォッチングのブーツとホーロー鍋は欲しくなった。豆を煮たくなって梅干しも食べたくなる。挿し絵もとても素敵なのでこれは買うべき本。2019/04/22

あ げ こ

22
金井美恵子の愛用品と言うか、嗜好と言うか、まさにたのしい暮しの断片とでも言うような、平素より親しみ、愛用する物や道具類、或いは美味しさ、忘れ難く、幾度となく楽しんだような、食べ物や料理の事。こういう時にはこれ、と言うような。自らと極めて近しく、親密な関係にあるもの達の事。長靴にネイルエナメルにソックスにシャンプーに夏みかん、『おそうざい十二ヶ月』、たにし亭、おでんに暖簾に漬物に、カトラリーセット、箸、コーヒーメーカー、白隠元に小豆等々。そう言ったもの、ことたちとの親密さを物語る金井美恵子の言葉の豊かな事。2020/12/30

あ げ こ

16
日々の暮しの中にある、気持ちのよいこと様々。好きなもの、愛用品、楽しみ様々。これ、と言うようなもの。こう言う時にはこれ、と言うような、自分にはこれ、と言うような、もの、こと、大小問わず。言葉と絵で。そのよさを。それらが如何に心地よくて、優れていて、自分達の暮しに定着していて、ちょうどよいか、と言う事を。その可愛さや、美しさや、丈夫さや、美味しさや、爽快さや、優雅さや、清潔さや、扱いやすさや、ていねいさや、柔らかさや、温かさや、嬉しさや、幸福感、と言った事を。素晴らしく豊かで充実している、文章を絵を以って。2019/02/08

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