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内容説明
発端は2016年に勃発した長崎県の十八銀行と親和銀行の経営統合問題。しかし、これは単なる地域金融機関の問題ではなかった――。今、想定外の事態が全国で静かに進行している。人口減少が進む地域には、競争が成り立たなくなっているのである(競争不能地域)。本書は、なぜ競争が成り立たなくなるのかを論証した上で、競争不能地域でどうすれば顧客の利益を守ることができるのか、経済の新しいルールをさぐるものである。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
fumio_saurus
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サービス維持に人口が不可欠なことを踏まえ、少子高齢化によって過疎が進む地方において「競争不能地域」が発生する(している)と指摘し、これらの地域では、複数の機関が競争し共倒れになるよりは、特定の機関に独占させ、そこをしっかり監督するという「非競争」のモデルが必要になるとの話でした。人口減少という衰退局面が不可避な我が国において、右肩上がりが前提の経済モデルはもはや万能ではないというのは非常に説得力があります。2022/07/13
偏頭痛
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人工の少ない地域でしかもその地域に根ざした商売が事業継続不可能になりうるというのは言われてみればそりゃそうだわなとは思う。難しいところはよくわからんが今までの考えを改めないといけないのは確かな気がする。2019/09/27
めぐりん
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人口減少の中で、「競争不能地域」という概念を提唱し、従来からの競争政策に問題を提起。主張の全てに賛成できるわけではないが、議論・法律の枠組みを見直す必要があることには賛成。2019/04/27
ジム
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競争を続けても経済が右肩上がりのうちは誰も異論を唱えなかった。しかし、長引く不況に追い打ちをかけるように少子化の波がすぐそこまでやってくると、国内で競争によって敗者を作ることに何の意味があるのかと思うようになってきた。2019/02/27
kaz
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論理・主張に全て納得というわけではないが、競争可能地域、競争不能地域、事業継続不能地域というフレームワークは非常に興味深い。鉄道事業、電気通信事業、電力事業、地域金融事業の事業構造とフェア・ルールの考え方も勉強になる。事業構造に対する深い洞察に基づく競争政策が求められているのであろう。 2019/02/08




