内容説明
楽しみながら、考え、感じる力を養う──。
漫画は日本が世界に誇る教養(リベラルアーツ)だ!
世界に大きな影響を与えている日本の現代漫画。
つげ義春、諸星大二郎、大友克洋、高橋留美子、高野文子をはじめ、
60年代以降の代表的作家40人、そして手塚治虫ら先駆者3人を取り上げ、
作品に込められた思想、哲学、現代的意義を深く考察する。
悪、暴力、疎外、孤独、家族、オタク、幸福……。
私たちは、なぜ生きていて、世界とどう関わればいいのか──。
みずからの生と世界の意味を考えつつ、
現代漫画をより深く楽しむための見取り図。
各漫画家の代表作を点数評価。
ベストセラー『絶望の裁判所』、『リベラルアーツの学び方』で話題の
元裁判官作家、瀬木比呂志の渾身作!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kokada_jnet
73
1954年生まれの裁判官・大学教授の著者が、62歳で突然出した漫画論の本。けなしているレビューが多いが。書名や文体の「上から目線」に過剰反応した結果だと思いますね。書名も英題の「Modren Manga and the Libelal Arts」から考えると、決して、おかしなものではない。43人の漫画家をとりあげて、それぞれの思想性や作品を紹介しているが。それなりの漫画マニアであるはずの当方ですが。従来の漫画論でも、とりあげられていなかった、新鮮な分析箇所が多数あり、楽しく読んだ。2024/05/23
キク
47
趣味で作品を採点するのは構わないと思うんだけど、素人が商業ベースで漫画作品を採点するって発想がすごい。東大法学部から判事、明大教授となった著者の趣味が漫画だそうだ。冒頭が「本書は、広い意味での教養という側面から、広い意味での芸術・アートとしての現代漫画を論じ、また、作品案内をも行う書物である。一つの視点から現代漫画についての物語を語り、見取り図を示す本ということになる」なんか広いんだなということと、上から目線だなということがヒシヒシと伝わってくる。、、、東大法なのに。いや、だからなのかもしれないけど。2024/07/06
阿部義彦
23
日本文芸社から2月10日第1刷です。漫画専門店の新刊棚面展で、帯の収録作家を見て即購入。著者は裁判官として有名な方らしいです。「絶望の裁判所」等など。私と趣味が大変似ています。この本で新たにつげ義春の業績の深さをしみじみと思いました。高野文子、近藤ようこ、吾妻ひでお、大島弓子、さそうあきら、五十嵐大介、なんと猫十字社までやはりガロから連なる作者陣の影響(白土三平、勝又進、佐々木マキ)が大きいですね。いしかわじゅん、呉智英さんの読者ならほぼ、納得のチョイスかと思います。こうの史代、小畑健、岩明均なんかも。2019/02/09
ぴよ子
13
元裁判官で現在教授のなんだかお堅い方が書いたマンガ論評。 マンガが好きで、漫画以外の普通の書籍も読む方にはお勧めです。 人のレビューを読むのはとても好きなので、とても興味深く読めました。 マンガの世界もかなり変わっていって、今現在その移り変わりの中にいるなということを実感しています。 マンガ雑誌も電子化されたり、はたまた休刊になってしまったり、ピクシブなどインターネット上で1話ずつ無料で読むことができたり。BLが人気出てきたり。 瀬木先生に堅い感じで「現在のマンガ」についても語ってほしいと思います。2019/01/31
コリエル
10
手塚以降の漫画作品を、芸術的、また実践的教養の見地から拾い上げ論じようという試みの本。まあ挙がっている作家は大体名もあるし名作をものした作家たちであるので特に異論はないが、少女漫画家と作品がゴッソリ抜け落ちていることと、この20~30年の作家と作品への言及も分量的に少なく、個人だけで総括を行おうとした筆者の限界もハッキリと見える。2019/04/08
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