内容説明
芸能事務所「ドラゴンプロモーション」の売り出し中の若手女優・弓月苺が誘拐された。事務所の社長・勅使河原竜太は、世間に悟られないように行動を開始するが、竜太は「覚えられない」障害を持っていた。竜太は、記憶を留めるために書き留めているメモ帳を見ながら、日付をさかのぼりで真相を追っていくが、誰にも相談できず事件を探っていく竜太がたどり着いた真相は、自らの過去に起因した信じられない事実と因果だった! 現在から過去をさかのぼる、今までに無い形式で綴られるスリリングな展開の先には衝撃の結末が!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
吉田あや
74
「弓月苺を誘拐した。助けたければ、現金二億円を用意せよ。」芸能事務所「ドラゴンプロモーション」に所属する、女子高生で売り出し中の女優・弓月苺の誘拐についての身代金要求が社長である勅使河原の元に届く。誘拐と並行して、ライバルプロダクションの社長からの強請りに、所属タレントの薬物使用による逮捕、長年行方不明である、以前社長自らが所属していたバンドメンバーの行方の追跡、欠け落ちていく記憶…と、一見無関係である事柄が複雑に絡み合い、長い時を経て哀しい過去がひとつに繋がりゆき、真実を現す時を待っていた。(続↓)2019/03/02
Ikutan
62
2ヶ月前にデビューした弓月苺が誘拐された。脅迫文が届いたのは、ここ2ヶ月ゴタゴタが続くドラゴンプロモーション。バンド解散後に、この芸能事務所を立ち上げた社長の勅使河原には、記憶障害が。それを補うために毎日付けている日記を遡りながら、事件の真相に迫る。日にちを遡っていく構成はなかなか斬新。この記述がさっき読んだ展開に繋がるのねー。と確認しつつ読み進める。テレビ業界出身の田中さんらしく芸能界の裏話が色々。いやいや、マネージャーって大変ね。真相に驚きは無かったけれど読後感は良好。芸能界お仕事小説として楽しめた。2019/03/09
えみ
56
再読。タイトルの通り『逆流』していく記憶の大河。結末を知っているからこそ最大限に楽しめる再読に相性の良い一冊!記憶を留めておけない芸能事務所社長は次々襲いかかる事件の真相を探るため、書き留めておいた日記を遡る…そこから見えてくる驚愕の真実。今一度パンドラの箱は開けられた!浮き沈みを繰り返し、過去は今に、今は未来へと繋がっていく記憶の流れ。再読した今回は逆に水源、一番古い記録から読み始める。一度目に読んだときより明白に登場人物たちの心の動揺を感じることができた。間違いなく時間に想いを編み込んだ戯サスペンス。2022/03/27
おかだ
56
う~ん、まあまあ面白い…。面白いけども。いやそもそものコンセプトに駄目出しみたいになっちゃうけど、これ逆流しないほうがよかったんじゃないのっていう…。芸能事務所の新人女優が誘拐された。なんとしても解決したい事務所社長の勅使河原が、記憶を辿るため自分の日記を遡る。この逆流構成だと、衝撃の事実が後々飛び出すからいいんだろうけど。普通の時系列で進んで「社長、大事な事忘れちゃったよ!あれもこれも忘れてるよ!!」とハラハラするのも面白かったかもしれない。知らんけど。なんか、もうちょっとシンプルに楽しみたかったな。2019/12/26
みえ
50
大好きな作家さん。最後、いい話に持ってきてるんだけど、あまり好きじゃなかったかな~。2019/04/22
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