筑摩選書<br> 反原発の思想史 ──冷戦からフクシマへ

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筑摩選書
反原発の思想史 ──冷戦からフクシマへ

  • 著者名:すが秀実(「スガ」は糸へんに圭)【著】
  • 価格 ¥1,705(本体¥1,550)
  • 筑摩書房(2019/02発売)
  • 3月の締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~3/31)
  • ポイント 450pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480015365

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内容説明

日本の反原発運動は、毛沢東理論の「誤読」による近代科学批判が大きな転機となった。それが「1968年」を媒介にニューエイジ・サイエンスやエコロジーと結びつき、工作舎や「宝島文化」を背景にしたサブカルチャーの浸透によって次第に大衆的な基盤をもつようになったのである。複雑に交差する反核運動や「原子力の平和利用」などの論点から戦後の思想と運動を俯瞰し、「後退りしながら未来へ進む」道筋を考える。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

NICK

5
はっきり言って政治関連の話題は苦手なのだが、文芸批評家だと思っていた著者がこのようなジャーナリスティックな題材で文章を書いているのを意外に思ったので読んだ。自分にとって反原発や脱原発といった言説は福島以降でしかほとんど聞いたことがないくらいなのだが、50年代からそうした運動があり、社会主義における資本主義批判としての反原発運動なるものがあったというのには驚きがある。資本主義は脱原発に伴って別の場所に原発を造りうるというジレンマは、確かに「原発」そのものだけの問題ではないことを考えさせられる。2012/06/08

壱萬弐仟縁

5
管理社会とは、「人間から『誤り』を奪ってしまう」社会」(p.235)これは、恐ろしい社会であって、誤りを認めないのだから、開き直る人間が管理者のパーソナリティになってしまうのだ。戦後日本は、原発建設一辺倒ではなく、反対運動も確固として展開されてきたのだ、ということが理解される本。このような反対運動を3.11以後の日本の原発再稼働への賛否について、住民運動や住民投票が試みられている。参考にしたい本といえる。2012/05/05

URYY

3
80年代反原発とニューエイジが、近くて遠い問題だったので、知識摂取するのに助かった。エコロジーという問題系も、グリーン資本主義なわけで…。 エコっていう既成概念にどっぷり依拠しないで「反原発」は言えるけど、結局「反」って言う先の抜け道には植民地主義が待っていて…。納得。 だけど佐藤優の現実主義を持ってくるのはいただけない。だから、現実って言ってりゃいいのかいな、「思想史」って言ってる矢先、現実・本音主義にコビ売ってしまう腰の落ち着かなさはなんなのだろう。2012/02/25

takao

2
ふむ2023/10/28

晴耕雨読

2
震災本特集で興味を惹かれ購入。思想史を綴ったものでサブカル内容も盛り込まれており面白かったが、特にそれ以上のものは感じられなかった。2012/04/10

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