光源氏になってはいけない――「悪目立ち」せず生きていく作法

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光源氏になってはいけない――「悪目立ち」せず生きていく作法

  • 著者名:助川幸逸郎【著】
  • 価格 ¥1,540(本体¥1,400)
  • プレジデント社(2019/01発売)
  • ポイント 14pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784833419840

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内容説明

【内容紹介】
『ストーリーとしての競争戦略』楠木建教授が絶賛!「読んでないのに面白い。平成なのに役に立つ」
女たらし、ロリコン、マザコン、回避依存症、自惚れ、官僚体質、リーダー失格、家庭崩壊、ネグレクト、美少女ゲーム廃人、アラフォー自分探し……。
源氏物語は、「なってはいけない」大人の事例集です。

【著者紹介】
[著] 助川幸逸郎(すけがわ・こういちろう)
1967年生まれ。早稲田大学教育学部国語国文学科卒業、早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。現在、横浜市立大学のほか、早稲田大学、東海大学、日本大学、立正大学、東京理科大学などで非常勤講師を務める。専門は日本文学だが、アイドル論やファッション史など、幅広いテーマで授業や講演を行っている。『源氏物語』の登場人物で、もっとも学ぶべきだと思うのは頭中将と源典侍、もっとも学んではいけないと思うのは光源氏と藤壺。著書に『文学理論の冒険』(東海大学出版会)、『可能性としてのリテラシー教育』、『21世紀における語ることの倫理』(ともに共編著、ひつじ書房)などがある。

【目次抜粋】
はじめに
第一章 もてないやつほどよく語る〈雨夜の品定め〉
第二章 女性を幸福にできない「回避依存症」の男〈なぜ夕顔は死んだのか〉
第三章 「わざと軽く見られる」という知恵〈恋愛マニアを手玉にとる源典侍〉
第四章 イケてた人ほど「イタい人」になる?〈中年になった光源氏の悲哀〉
第五章 覚悟のない人間がリーダーになったら〈桐壺帝の悲劇〉
第六章 優等生が策略家に変わるとき〈じつは腹黒い藤壺〉
第七章 消化試合こそ人生の岐路と思え〈明石入道の深謀遠慮〉
第八章 光源氏と「ジャイアンツの論理」〈朱雀帝の逆転ホームラン〉
第九章 官僚体質がもたらす家族崩壊のワナ〈父に似ぬ堅物、夕霧の誤算〉
第十章 社長にするなら長女、妻にするなら次女〈大君はなぜ女子力をうしなったか〉
第十一章 たいしたことない女をお姫様だっこしたくなるとき〈バカップルの系譜〉
第十二章 アラフォー世代の不毛地帯〈浮舟の「自分探し」の果て〉
解説
参考文献
主要人物系図
あらすじ

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

宇宙猫

24
★★★★★ 源氏物語の登場人物から世の中を渡っていく教訓を得る。という体裁だけど、それより歴史的解釈から読み解く源氏物語という面が面白い。得意な楽器が人物を象徴し、着ている服で身分や優越感を表しているとか、恋愛の裏に権力基盤の強化が見え隠れするなど、当時の人が当たり前に読み取っていた部分が良く分かった。こういう部分は、A・ウェリー版のような翻訳では変質してしまうんだろうか。古典って奥が深い。2021/01/01

べる

18
古典知識が学べる上に、筆者の使う言葉のセンスを楽しんで読了。光源氏や『蜻蛉日記』の藤原道綱母の夫、兼家のように回避依存症を相手にする時は、わざと軽く見られることが必要なのだと源典侍から学ぶ。才色兼備で努力家の完璧な女性には逃げ腰になってしまうのか。頭の良い優等生の藤壺は桐壺帝への復讐心があって実は腹黒かも。ついには被害妄想にとらわれた浮遊霊となって一番不幸な人物だったのでは。浮舟は色々な人から愛されているようで本当は誰からも愛されなかった。ラストは薫が人間不信を読者につきつけたのか。読みの視点が広がった。2024/01/11

吟遊

13
源氏物語を専門とする著者が、現代の俗っぽいおもしろ話(身の回りにある逸話)と源氏物語のワンシーンを取り合わせて、そこから人生訓を引き出す、というユーモラスな本。可笑しいし、それでいて身につまされる。。。2018/09/04

歩月るな

7
解説本として、やはり独特の見地から平易に優しく語ってくれているので親しみが持てる文章。ウェブ連載の加筆訂正なのでそこはかとなくエッセイ風味。エッセイについての記述も十一章にあるので。時代の文化、仕組みや地位だけでは無く、衣装からもそれを窺う事が出来る。こういう視点はよほどその時代の風俗に興味が無ければなかなか持ちにくい所だけれど、説明があるというのはありがたい。源氏物語はやっぱり「学ばされるもの」として受容してこざるを得ないブツであって、興味関心も印象も変わってくる。やっぱりこう言う本も時には読みたい。2016/04/30

ず〜みん

7
どうして私は光源氏の行動にイラっとするのか、という長年の疑問がすっきり解決しました。平安時代だから許されたけど、今の日本に居たら仕事はちょっと出来るかもしれないが、服装がイタく、後輩、女性陣から全く人望がなく、古女房も呆れて息子はプチ鬱、みたいな現代病の巣窟の様な人だったのでしょう。日本文学専攻だけあってわかりやすく、出典も読んでみたくなりました。下手なビジネス書読むよりはこちらを読んだ方が教養も自己啓発もできるかも?2012/07/31

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