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内容説明
1976(昭和51)年にサービスが開始された「宅急便」は、現在では身近すぎてその誕生のインパクトを想像することがかえって難しい。しかし、たとえば地震や豪雪で荷物が滞ってしまったときなど、その大切さに改めて気づかされる。すなわち、宅急便は今日、水道や電気のように、私たちの生活を支える必需的インフラとなっているのである。そのような新産業はいかに創造され、日本中に展開されたのか。小倉昌男はきわめて論理的な経営者であると同時に、「人間」についての洞察も深い経営者である。本書は経営学的視点から、資料を駆使しつつ徹底的かつフレームワーク的にその真価を読み解いていく。宅急便に秘められた画期的なイノベーション、それを高め完成させていく小倉昌男の緻密な論理的思考。ビジネスを支える巨大な人的組織とその背後にあるマネージメントの核心とは。PHP研究所創設70周年記念出版シリーズ「日本の企業家」の完結となる第13巻。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
harmony1116
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以前「経営学」は読みましたが、経営学者が第三者の立場で様々な角度から述べているのが、実に有意義。リーダーシップの学習には最適。2024/03/01
VIRGIL
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小倉氏本人の回想録も読んだが、第三者による経営者の分析。経営者としての論理力・分析力の必要性は小倉氏本人の回想録にも記述があったが、経営としての好循環の必要性は新機軸。そういっても、システム思考を地で実践しているということだが、経営の実例としては初めて聞いた。ちなみに悪循環の場合はちょっとしたことでも悪くなるという。2020/03/15
uju
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小倉昌男に関する、沼上さんの分析本。巻末に関係者インタビューを収録。2019/07/21
川原 健太郎
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18-19/52018/11/25
よしたけ
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ヤマト宅急便社長。ロジカルかつ考え抜くことに拘り、妥協を許さない。物事にはにメリットデメリットがあり、様々なトレードオフの何を重視して選ぶかという選択を迫られている中、小倉はバランスを取らず、背後のメカニズムを明らかにしたうえで、何れかを捨て、どちらかを優先して選択してきた。結果、宅配便、クール宅急便等の既存概念を打ち破ったビジネスだった。特筆に値するのは、存在しない市場を新たに作り出し、ビジネスの可能性を大きく広げたこと。障碍者雇用にも傾倒し、大幅な給与水準の引き上げを実現した功績も忘れてはならない。 2018/10/18