潮新書<br> 金栗四三 消えたオリンピック走者

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潮新書
金栗四三 消えたオリンピック走者

  • 著者名:佐山和夫【著】
  • 価格 ¥815(本体¥741)
  • 潮出版社(2019/01発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784267021602

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内容説明

2019年大河ドラマ「いだてん」で中村勘九郎さんが演じることで注目を集める金栗四三。
日本人が出場した初めての国際大会「ストックホルム・オリンピック」(1912年)に日本代表としてマラソンに出場した金栗四三は、レースの途中で姿を消してしまい、「消えたオリンピック走者」として語り継がれることになる。
それから55年後、ストックホルム・オリンピック開催を記念する式典に招待された金栗は、競技場をゆっくりと走って、場内に用意されたゴールテープを切る。この時、「日本の金栗、ただいまゴールイン。タイム、54年と8ヶ月6日5時間32分20秒3、これをもって第5回ストックホルムオリンピック大会の全日程を終了します」とアナウンスされる。この記録はオリンピック史上最も遅いマラソン記録となるのだった。
「箱根駅伝」や日本初のフルマラソン「福岡国際マラソン」の創設にも尽力した金栗だったが、そこには、西欧に遅れをとる日本の選手を世界のトップレベルで戦えるようにしたいとの強い想いがあった。
日本のマラソン王と称される金栗四三――「消えたオリンピック走者」の真相から、「箱根駅伝」創設、そして日本スポーツ界発展にささげたその生涯に迫る本格評伝。待望の文庫化!!

目次

はしがき
第一章 一〇〇年の時を超えて
第二章 嘉納治五郎と金栗四三
第三章 オリンピック予選会
第四章 ストックホルムへ
第五章 三島の短距離、金栗のマラソン
第六章 力尽きるまで
第七章 その後の金栗四三
第八章 駅伝
第九章 スポーツを正しく
第十章 幻の東京五輪、夢のストックホルム
第十一章 ぺトレ家の人々
第十二章 人生という名のマラソン
第十三章 勝者とは、敗者とは
第十四章 「一〇〇年記念マラソン」
あとがき
主な参考文献
解説 森沢明夫

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ふたば

5
学問やスポーツで「人を育てる」という、当時の教育方針の正しさは、今となっても全く変わらないものなのだと思う。過酷な状況で臨んだ、国家の代表としての大会で、敗退してもそれをしっかり受け止めて、その後に生かしていく精神力の強さは、日本のその教育方針があってこその物だったと解る。嘉納治五郎の精神は、金栗四三をはじめとする門下の教育者の手によってさらに広がって今の日本の礎となっている、はずなのだが、最近のスポーツ界はその根本を捨ててしまったのだろうか。競技は確かに勝つことが目標だが、それだけで良いのか。2018/12/15

Shinya Fukuda

1
金栗四三は日本人として初めて参加したストックホルムオリンピックのマラソン競技で完走はできなかったが、人生というマラソンは立派に完走した。彼を救護したペトレ家の人々、ストックホルムオリンピックを誇りに思うスウェーデンの人々、興味深い話が披露されます。 2019/01/26

まきお

1
金栗四三 1912年日本人として初めてオリンピックに参加した2人の内の一人が金栗四三だった。 ストックホルム大会のマラソンに参加したのである。 2019年のNHK大河ドラマの主人公である。 なぜマラソン選手が大河ドラマに?と疑問に思って購入した。読了して納得。2020年の東京オリンピックへ向けて、今年の大河ドラマとはNHKもなかなかやるもんだ。 箱根駅伝を立ち上げた事、嘉納治五郎が校長をしていた時の東京高等師範学校の学生だった事など、話題が尽きない。 走りたくなった。2019/01/10

lovejoy

0
★★2020/01/25

1048

0
昨年、大河ドラマ韋駄天を楽しく見させていただかきました。本屋でふと本書を発見したことが経緯です。金栗四三氏はオリンピックでは勝者になれませんでしたが、その人柄と情熱で長いマラソンのような人生の勝者だったのですね。 何かに敗れあるいは失望しても、決して腐ることなく生きていれば最終的には勝者となれるのだと信じて生きていくことが大切なのだと思います。2020/03/24

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