身体はトラウマを記録する - 脳・心・体のつながりと回復のための手法

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身体はトラウマを記録する - 脳・心・体のつながりと回復のための手法

  • ISBN:9784314011402
  • NDC分類:493.74

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内容説明

私たちは何よりもまず、患者が現在をしっかりと思う存分生きるのを助けなくてはならない――世界的第一人者が、トラウマによる脳の改変のメカニズムを解き明かし、薬物療法や従来の心理療法の限界と、EMDR、ニューロフィードバック、内的家族システム療法、PBSP療法、ヨーガ、演劇など、身体志向のさまざまな治療法の効果を紹介する、全米ベストセラー。トラウマの臨床と研究を牽引してきたヴァン・デア・コーク博士の集大成。

■本書を通して私は、被虐待児とその親の臨床の中で疑問を感じつつそのままになっていた問題や、断片的な理解のままになっていた問題のほぼすべてに、明確な回答を与えられ、視野が何倍にも広がったような体験をした。本書は日本でも、トラウマに向き合わざるを得ない人々にとって信頼できるテキストとなるだろう。――杉山登志郎(「解説の試み」より)

■科学者の果てしない好奇心と、研究者の該博な知識と、真実を語る者の情熱が見事に融合したのが、ヴァン・デア・コーク博士によるこの名著だ。――ジュディス・ハーマン(『心的外傷と回復』著者)

■ヴァン・デア・コークは、見事なまでに明快で魅力に満ちたこの力作で、私たち読者(専門家も一般大衆も)を彼自身の旅に伴い、自分の研究、同僚や学生、そして何をおいても患者から学んだ事柄の数々を示してくれる。端的に言えば、本書は傑作だ。――オノ・ヴァン・デア・ハート(国際トラウマティック・ストレス学会元会長)

■この傑出した作品は、セラピストばかりでなく、トラウマが引き起こす途方もない苦しみを理解したい、防ぎたい、あるいは治療したいと望む人なら誰もが、絶対に読むべき一冊だ。――パット・オグデン(センサリーモーター・サイコセラピー・インスティチュート創設者)

■本書は、一般読者がトラウマの複雑な作用を理解するための最先端の作品であり、苦しみを軽減するばかりでなく、生き延びるのが精一杯の状態を抜け出して人生で成功を収めるための、科学的知見に基づいた多種多様な取り組みの案内書だ。――ダニエル・J・シーゲル(UCLA医科大学臨床教授)

■本書は、明快で、人の心を捉えて離さず、途中でページを繰るのをやめるのが難しい作品であり、胸を打つ症例記録に満ちている。トラウマ治療の大家ヴァン・デア・コークは、過去三〇年間にメンタルヘルスの分野で起こったうちでも最重要と言ってよい一連の大躍進を取り上げる。トラウマが脳内のつながりばかりか、心と体のつながりをも断ち切ることが本書で明らかになり、このうえなく深刻なトラウマを抱えた人でさえ、あらゆる部分を再びまとめ上げるのを可能にする、胸躍るような新しい取り組みの数々について、私たちは学ぶことができる。――ノーマン・ドイジ(『脳はいかに治癒をもたらすか』著者)

目次

■プロローグ トラウマと向き合う
    
■第1部 トラウマの再発見
第1章 ヴェトナム帰還兵に学ぶ
第2章 心と脳の理解における大変革
第3章 脳の中を覗く――神経科学革命

■第2部 これがトラウマを負ったあなたの脳だ
第4章 命からがら逃げる――サバイバルの分析
第5章 体と脳のつながり
第6章 体の喪失、自己の喪失

■第3部 子供たちの心
第7章 波長を合わせる――愛着と同調
第8章 人間関係に閉じ込められる――虐待とネグレクトの代償
第9章 なぜ愛情が重要なのか
第10章 発達性トラウマ――隠れた蔓延

■第4部 トラウマの痕跡
第11章 秘密を暴く――トラウマ記憶を巡る問題
第12章 思い出すことの耐え難い重み
   
■第5部 回復へのさまざまな道
第13章 トラウマからの回復――自己を支配する
第14章 言葉――奇跡と暴虐
第15章 過去を手放す――EMDR
第16章 自分の体の中に棲むことを学ぶ――ヨーガ
第17章 断片をつなぎ合わせる――「セルフ(自分そのもの)」によるリーダーシップ
第18章 穴を埋める――ストラクチャーを作る
第19章 脳を配線し直す――ニューロフィードバック
第20章 自分の声を見つける――リズムの共有と演劇

■エピローグ 選ぶべき道

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やいっち

79
「世界的第一人者が、トラウマによる脳の改変のメカニズムを解き明かし、薬物療法の限界と、身体志向のさまざまな治療法の効果を紹介。」第一次世界大戦での戦傷者たちのトラウマ体験の訴え。ベトナム戦争での兵士らの悲惨な体験の心身の傷痕そしてトラウマ。そうでなくても、家庭内での心身の傷痕。2023/02/09

らぱん

59
本文の前にいくつもの賛辞が並べられており、少し疑いを持ちながら読んでいたが、次第に引き込まれていった。 トラウマ=心的外傷は心という概念が傷を負うのではなく、脳が怪我をして瘢痕のようなものを残す。結果、脳は不具合を起こす。つまりトラウマが可視化できるということだ。脳は誤作動し、免疫機能が低下し病気にかかりやすくなり、思考や言動を理性では制御できずわかっていても間違える。 自分で不可解だったり不合理と思う思考や言動の原因を突きつけられたように感じた。自分の猜疑心や警戒心が正常なのかと考えたりした。↓2020/07/16

マリリン

43
本書では心的外傷(トラウマ)の症状や治療の歴史等が、戦争やレイプ・虐待などが起因する症例と共に書かれている。軽度なものも含めトラウマを持っている人は多いかもしれない。薬は対処療法だが充分な睡眠を確保する事、一時的に心を鎮静化させるためには必要。だが薬に頼りすぎると確実に副作用の餌食になる。本書では薬を使わない治療を提言し、その成果も書かれている。が、治療する側の心まで患者は敏感に感じ取る様子も書かれている。治療に携わる側の人間的技量も問われるだろう。子供の問題行動について書かれていた部分も印象深い。2020/09/15

出世八五郎

28
トラウマはある特定の特別な体験に基づくものと考えられるが、広義においては全ての人間にトラウマがある。PTSDが特定の特別な体験だと考るのが無難。広義においてのトラウマは、人間が緊張し易い状況や心の癖などに当たる。第二部が特に面白かったのだが、人間には古い脳として爬虫類脳がある。危険などを感じると爬虫類脳は闘争or逃走選択を迷走神経を通じて内蔵器官に伝達する。それが胃の痛みなどとして表出される。新しい脳が大脳皮質(?)でここで危険などを理性的に考える。しかし、五感で得た情報は爬虫類脳が即反応し↓↓2017/03/20

またの名

18
虐待され肉体的精神的に傷つけられた被害者だけでなく何人も殺してレイプした兵士もまた、加害者として負うトラウマ。実験室の仮想された状況で人が自分の記憶を捏造するという結果から、通常の想起と語りのメカニズムに組み込めないトラウマ体験があたかも特に問題ない普通の記憶と同質かのように実在性を否定された反動に、膨大な別のエビデンスや臨床例を示して立ち向かう。神経学的基盤を強調するので必然的に身体へ/からの作用を重視して主流の治療法よりも怪しげな指振り療法やヨガに向かうのが微妙だけど、トラウマ研究としては充実した本。2019/01/16

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