フィールドの生物学5 共生細菌の世界 したたかで巧みな宿主操作

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フィールドの生物学5 共生細菌の世界 したたかで巧みな宿主操作

  • 著者名:成田聡子【著】
  • 価格 ¥2,200(本体¥2,000)
  • 東海大学出版部(2019/01発売)
  • ポイント 20pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784486018445

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内容説明

若手研究者を著者とするフィールドの生物学の第五弾。チョウとその細胞内に存在する細菌の共進化という視点を主題に、生物と共生菌の関係を興味深く紹介する。また女性研究者としての活動等もあわせて紹介する。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Miyoshi Hirotaka

22
「ファインディング・ニモ」で知られるようになったイソギンチャクとクマノミの共生。生物が互いに協力し合いながら懸命に生きる姿はマスメディアの印象操作で、美しいものとされるが、実はそうではない。キチョウという蝶に寄生するある細菌は、自らを伝播させるために、宿主やその子孫の性を転換したり、子孫のオスを殺したりと荒技を行う。気が遠くなる程の長い時間にこれが繰り返されるとキチョウは別種のキタチョウに分化する。これらの蝶の分布を追うと、一千万年ぐらい前には日本列島、南西諸島、中国大陸は陸続きだったらしいことがわかる。2017/12/07

いきもの

5
共生細菌について著者の研究テーマであるキチョウとボルバキアの性操作について的を絞った話なのでタイトルから期待して昆虫と共生細菌全体の話を期待すると残念な感じだが、いろいろと研究の過程が垣間見れて面白い。まぁ、躁鬱っぽい愚痴は、まぁ、頑張ってくださいとしか。2015/11/27

sonettch

4
「役に立つ研究」よりも「役に立たない研究」の方が自らの知的好奇心に忠実で純粋だし、面白いと思う。そもそも人類自体、地球にとっては何の役にも立たない。2013/03/16

ながさか

3
著者の研究テーマである共生細菌による性転換についてがメインではあるが、著者が研究の世界へ足を踏み入れることになった話など、研究周辺の話も結構多く、生身の研究者の本音がかいま見えたような気もする。性転換の話も興味深かったが、第七章のサイエンスとテクノロジーの違いなどの話は、ここだけ読んでもおもしろいと思う。ところで著者は自身についてかなり謙遜してるけど、やっぱり元が優秀な人なんじゃないのかなあ。本人無自覚なだけで。2015/09/19

inugamix

3
共生細菌スゲー!オモシレー!の前に。これは特に学究の天賦の才も他を圧する知識もなく進学の動機が「彼氏と同じ大学v」とかであっても、疑問を持ち理解するって楽しいと思う心さえあれば、最初から有望なテーマにゆきあたり発表の機会と地位の保証と周囲の支援に恵まれて研究への愛着も熱意も生まれ、こんなふうに本も出せてしまうことがあるのだと、そういう点で進路に悩む高校生にお薦めしたいと思います。一般的な用語から成る専門的熟語の定義がひどい後出しなのはちょっと註が欲しかった。研究内容は掛け値なしの面白さ。2012/11/09

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