内容説明
「こいつで呪いを注入する…」
村の秘祭で使われた鬼の面と木刀。それに宿る怨嗟の因縁とは…?
陰鬱な闇から滴る怪と命の水音。暗黒ゆえに引き込まれる実話怪談!
町の観光名所を探していて辿り着いた山奥の洞窟神社。だが、そこには呪いの絵馬がずらりと…「減らない絵馬」、初潮を迎えるまで女子は赤いものを身に着けてはならない―家のしきたりを破ってしまった長女は…「唇と爪先」、廃墟マニアの二人組が忍び込んだ二階建ての家屋。ベッドの上に放置されていた拘束衣にふざけて袖を通した男は…「縛る」、差別を色濃く残した村の秘祭。祭りで鬼役を担っていた若者は村を出て、積年の恨みを晴らすべく復讐を始める…「無差別」他、無間地獄の如く救いのない闇が広がる怪談実話全40話収録!
著者について
つくね乱蔵(つくね・らんぞう)
福井県出身。第2回プチぶんPetio賞受賞。実話怪談大会「超‐1/2007年度大会」で才能を見いだされデビュー。内臓を素手で掻き回す如き厭な怪談を書かせたら右に出る者はいない。主な著書に『恐怖箱 厭怪』『恐怖箱 厭鬼』『恐怖箱 厭魂』『恐怖箱 絶望怪談』『恐怖箱 万霊塔』、その他主な共著に「怪談五色」シリーズ、「恐怖箱トリニティ」シリーズ、『アドレナリンの夜』三部作、ホラーライトノベル『僕の手を借りたい。』などがある。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
234
つくね乱蔵さんはとにかく常に期待を裏切らないまさにプロのお仕事をされますね。もう嫌さのレベルが突き抜けており想像を遥かに超える恐怖に満ち溢れていて、どんなタイプの話にも芯から震えあがりますね。『美しい石』池内さんの一人息子、秀太君は十四歳で石集めを趣味にしていた。当初は店で買っていたが次第に山へ川原へ出かけ自ら持ち帰る様になった。夏休みになり山へ行った秀太君は重そうなリュックを背負って普段より早く帰って来た。だがその日を境に親と言葉も交わさなくなり終いには部屋に閉じこもり食事やトイレにも出て来なくなった。2022/04/07
HANA
63
実話怪談集。流石は著者の本領発揮と言ったところで、題名通りに「嫌」な話のオンパレードである。前半から中盤にかけては「満員怨霊」とか「他人様の子」等嫌な話は多いものの実話怪談らしい怪談であるが、後半の土俗と怪談が結びついてからが実にいい味を出している。「白足袋」とか「生肉」とか背景が明かされず結果だけが表に現れる作品とか読んでいてわくわくするし、「無差別」とかの耐えて耐えて最後に爆発する様など読んでいて痛快。ま、一番「嫌」だったのは「我が子同然」とか「豆腐」とかの人間関係に起因するものであったわけですが。2019/01/24
澤水月
20
年頭に読んで後悔するほど厭怪談ばかり(イヤミス的ジャンルか)。今の自分にはキツイ2019/01/03
NAO
14
なかなかです。どれがと選べないほど秀逸です!2019/04/20
奈良 楓
12
【〇】最後の「唇と爪先」、禁忌の代償としては若い女性に降りかかったものがあまりにも惨すぎます。2019/01/20
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