内容説明
世界が終わる前に探し出した、本当の自分。
わたしはこの世界が嫌いだ。
そんな気持ちを誰にも知られないように、周りが期待する「わたし」らしさを装って、当たり障りのないよう生きてきた女子高生の佐伯真魚。ある日、差出人不明の手紙で校舎の屋上に呼び出された真魚は、手紙の送り主がクラスメイトの九条シキだと知って驚く。いつも暗い雰囲気を漂わせて教室の隅にいる九条。だが、目の前の九条は晴れやかな笑顔を見せている。そしてその背中には、白く大きな翼が。人畜無害だと思っていた地味な男子生徒が、実は天使を演じるイタい人種だった…? そっと引き返そうとする真魚に、九条は謎めく言葉を告げた。
「佐伯さん、聞いて。あと七日で世界が終わるんだ」
世界を滅ぼすかどうかの選択者に、真魚を選んだという自称・天使の九条。そして滅亡を避ける方法は、真魚自身をこの世界から消す、というものだった。九条の言葉を信じられない真魚だが、翌日、いつもの景色から何かが失われていることに気づいてしまう――。
世界の未来をその手に握る真魚が、最後の一週間で見つけた“答え”とは? 若者の圧倒的支持を集める沖田円が描く、感動の青春小説!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
茉莉花
52
私はこの世界が嫌いだ。本心を隠し、人に話を合わせて何気なく生きていた佐伯真魚。そんなある日、真魚は手紙をもらい、いつも隅にいるクラスメイト九条シキから七日間で世界が終わってしまうことを聞かされる。シキは天使で、このまま世界を滅ぼすか、それとも自分の存在を消すか、その選択者に真魚を選んだという。そんな奇妙な話を聞かされても信じられないと思っていたが、世界からあるものがなくなり、現実帯びてくる。世界が終わってしまう一週間後までに選択しないといけないが…。2023/02/24
しお
17
嫌われることが怖くて、自分から全てを拒絶する主人公。自分とそっくり。いつか、世界も自分も愛せるようになればいいな。2019/01/25
porisan
16
この世界が嫌いだと思ってる女子高生が人類を見限った神様の指令でやって来た天使に8日のうちに自分か自分以外の全てのものかどちらかが消滅する事を選ばされると言うお話。 自分的にはありでいも白かったです。2019/05/17
つん
15
自分を演じるというのは、ひとつの生き方ではあるだろう。ただ、自分自身がそういう生き方をしてこなかったから共感はできなかった。上辺だけで生きていたら、いつか必ずしわ寄せがくる。それが分かっているのに、なぜ演技しつづけているのかが見えてこなかった。周りに近づきたくない、特別になりたくないのが理由なら、最初から関係を持たなければいいと思ってしまう自分は幸せな環境にいすぎるのだろうか。2019/03/29
た〜
15
悪くはないのだけれど・・・ 世界の終わりか自分が消えてしまうのかの選択を迫られた主人公の成長記。なのだけれど、成長の根拠が弱いかな。世界が消えるか自分が消えるかの選択を通しての成長だけれど、結局そんなこと無くてもちゃんと成長できそう。世界の終わりの前触れに色々なものが消えていく中で起こる社会の混乱の描写が弱いのも残念2019/01/10
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