講談社文芸文庫<br> 丸本歌舞伎

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講談社文芸文庫
丸本歌舞伎

  • 著者名:戸板康二【著】
  • 価格 ¥1,540(本体¥1,400)
  • 講談社(2019/01発売)
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  • ISBN:9784062901383

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内容説明

〈丸本歌舞伎〉という名称を創出し、研究と鑑賞を別扱いする従来の演劇学に異を唱え、義太夫狂言の神髄を衝き、戦後の歌舞伎批評の方向性を決定づけた、戸板氏の初期代表作で、今や古典的名著。「型とは何か」の追究から、歴代の演出家=俳優の才智・工夫を発見し、その魅力と真髄を明かしていく。「義経千本桜」など10作品を具体的に読み解く鑑賞編も圧巻。歌舞伎ファンのみならず広く演劇を志す者、必読の書。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

shellgai

2
面白かった。前半の章が総論的な「丸本歌舞伎研究」、後半の章が、義経千本桜、菅原伝授手習鑑、仮名手本忠臣蔵、傾城反魂香、本朝廿四孝など代表的な作品の劇評である「丸本歌舞伎鑑賞」。特に劇評は当時の役者の動きが目に見えるような精密さ。今ではお手本とされている六代目菊五郎や初代吉右衛門の芸も悪いところはきっちり指摘しているのも面白い。これから義太夫狂言を観る前にまた読み返してみたい。2012/02/28

がんちゃん

1
 武智鉄二との違いが鮮明に分かって面白かった。武智は原作に忠実にあろうとして役者の勝手な思い入れを排除しようとしたが、それに対して戸板は役者の思い入れにもそれなりの理解を示し、それこそが人形浄瑠璃にはない歌舞伎ならではの楽しさであるとした。要は歌舞伎に何を求めるかということ。武智はドラマを通して人間の真実の叫びを求め、戸板は様式美から醸し出される「あやかしめいたにおい」を嗅ごうとした。そのどちらもまた歌舞伎なのだと思った。2015/04/03

みつひめ

0
院本と丸本の表記の違いの訳、義太夫狂言のポイント、ここで取り上げられている演目それぞれのポイント…お芝居を見る前に、見た後に、何度も繰り返し読むことにしようと思う。2012/05/03

qoop

0
歌舞伎初心者として本から入ってみた。今では義太夫狂言と呼ばれるジャンルについての、興味深い解説書。人形浄瑠璃由来の脚本を歌舞伎に取り入れる際に工夫される演出。その巧拙を指摘し、守るべき伝統と評価すべき革新とを同列に論じる。原本を尊重するところと、役者を見せるところの、いわばせめぎ合いの場に割って入って調停する力量がなければ書けない内容だと感じた。もちろん丸本歌舞伎特有の留意点が挙げられているのだが、伝統芸能全てに通じる部分もあると読んだ。2011/11/28

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