内容説明
星のきれいな夜、妖精の粉をふりかけられて、ウェンディと二人の弟は、ピーターを先頭に窓から飛びだしました。行く先は、夢と冒険の島・ネバーランドです。そこには、ご存じ海賊フックが待ちうけています……。だれでも愛さずにはいられない、永遠に大人にならない少年=ピーター・パンを描いた、イギリスの名作童話。高杉一郎の名訳でお届けします!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
TSUBASA
28
わがままで独りよがりな永遠の少年ピーター・パンに、ウェンディとその兄弟はネバーランドへ招待される。そこで残酷な海賊たちの魔の手に落ちるが、ピーターによって助けられ、海賊たちは懲らしめられる。というのが多くの人が知っているピーター・パンなのだけど、正直な所この作品の魅力はそこ以外にたくさんあるように思う。がらんとした子供部屋に泣き伏せる親の気持ち、かつて子供だった大人が何故飛べないのか、子供ということ大人になるということ両面を描ききっているのが大変な魅力だと感じた。しかし思いのほか表現が残酷でびっくり。2015/09/09
猫柳
1
大いに病んでいる。大人になることを拒んだ少年ピーター・パン、少女の中の母性に狂気すら感じさせるウェンディ、「お母さん」を求める行方不明になった子どもたち。自己中心的で善悪もあやふやで、ひどく忘れっぽくて、傷つきやすいピーター・パン。それに対し、自己を見つめる目を持つフック船長。怒りっぽくなったり哀しんだりワニに怯えたりする大人の船長の方が私は気にかかった。姉妹作『ケンジントン公園のピーターパン』も合わせて読むと傍若無人なピーターパンのイメージはまた変わる。2026/04/04
あきら
1
ディズニー映画が嫌いというのもあるだろうけど、バリの「ピーター・パン」を読むと、ピーター・パンをただの冒険活劇にしたディズニーが憎くなる。これは、イギリス中流階級のシビアな生活も、無邪気ではない、わりと嫌なピーターが出てきて、子ども向けというより、ある意味風刺小説のような一面もある。わがままでみえっぱりなピーターを見ていると、一昔前にはやった「ピーター・パン症候群」とは一体なんだろうと、首をかしげるわ。それでも、これを読むと、ケンジントン公園に行きたくなってしまうのは、やはりこの小説の魅力なのよね。2014/09/11
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