講談社学術文庫<br> 孫子

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講談社学術文庫
孫子

  • 著者名:浅野裕一【著】
  • 価格 ¥1,265(本体¥1,150)
  • 講談社(2019/01発売)
  • ポイント 11pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784061592834

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内容説明

「戦わずして人の兵を屈するは、善の善なる者なり」などの名言で知られる『孫子』。春秋時代の孫武(そんぶ)が著わし、二千年以上も読み継がれた名高い古典は世界最古の兵法書として、また人間界の鋭い洞察の書として親しまれ、今日もなお組織の統率法や人間心理の綾を読みとるうえで必携とされている。本書は、従来の宋時代のテキストより千年以上も古い前漢武帝時代の竹簡文に基づく精密な唯一の解説である。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Tomoichi

29
誰もが一度は聞いたことがある「孫子」漢代の墳墓から発見された「孫子」をもとに先人が伝えてきた「孫子」も使いながらより精緻な「孫子」を目指した本書は、現代語訳や解説がわかりやすく面白く読めた。巻末の解説も面白くこちらから読んでもいいかも。中国って宋代以降でないと資料が残っていないというのも驚きでした。以前中国史の研究者が日本の方が資料が大量に残されているので日本史研究者の方が大変と言っていたが納得。皆殺しや略奪の中国史ではそうなるよね。2019/09/27

おたま

23
中国の春秋・戦国時代に生きた孫武と孫臏によって書かれたと言われている、兵法書の古典。しかし、そこには現代に生きる私たちにも十分に通用する戦略的な生き方が書かれている。特に弱者が強者に対して、どのように対峙すればよいのか。あるいは常に自己の側が主導的に生きるためにどうすればよいのか。そうしたことが事細かに書かれている。そして、神や天等の外部的なものに頼らず、徹底的に人の頭と手でどこまでできるのか、どこまでも合理的に考えていけ、主体的に生きよ、そして闘うことがないことが本当はよいのだ、と教えてくれている。2019/07/24

masabi

23
孫子の兵法は敵と戦わずに済むこと,抑止を最善とし,戦って勝つことを次善とした。戦争はどうしても兵士,財政,時間を消耗してしまうからだ。また補給が十分に整備できないために国外に侵攻し,現地供給しなければ国内が疲弊してしまう。戦争を政治の手段と位置付け,単なる戦闘の勝利だけではなく,短期間で戦争自体を終結させるよう常に思案することが要になる。その点で経験則から生まれた理論と将軍の個人的資質の両方が必要になる。司令官は兵を慈しみながらも冷酷であるような相反する存在でなければならない。2015/04/08

けん

21
【★★★☆☆】ビジネスにもおおいに役立つ。2021/12/12

しんすけ

19
『呉越春秋』の中で范蠡が『孫子』を読み、その抽象性に感心している。 抽象的であるがゆえに処々に応用が利くという意味だったに違いない。今回の読書ではそれを大いに感じさせられた。 特に人との交流での失敗の経験が思い起こされ、思慮の足りなかったことを思いだすことが多かった。 成功した実例に当てはまるものが実際には多かったのだが、やはり失敗のほうが痛感させられるものである。 もっとも成功も失敗あって後に得たものが多い。 処々に部下たちに気概を抱かせる記述が観られるのも興味深い。 2020/12/04

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