内容説明
化学物質(分子)は生命体のようなものです。無数の種類があるともいえる分子はそれぞれ特有の体(分子構造)、特有の性質、特有の反応性を持っています。それらのどれ一つとして同じ性質を持つものはありません。一般に、その物質に備わった物性、行動性のことを「物質の機能」といいます。その意味では本来、機能を持たない物質はありえませんが、本書は、人類と社会に対して特有の影響を与える作用、能力のことを「機能」とよび、その「機能」に焦点を絞って化学物質を見つめてみようという、誰にも読みやすい入門書です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kent
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ど文系にはめちゃくちゃ勉強になる。 半分も理解できてないかもやけど、身の回りのものから注目の素材まで関心を持つようにはなったかも。2020/08/17
STEM読書会
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本書は人間社会や自然環境に身近な存在になりつつある「機能性化学」を原理や化学的根拠も解説しつつ、どのように我々と接点があるのかを紹介している。例えばおむつ等の吸水パンツに使われている高吸水性高分子の吸水原理だけではなく、砂漠の緑化にも役立たれていることも述べられている。このように、私たちと化学のつながりを感じられる一冊である。2020/08/09