岩波新書<br> サイバーセキュリティ

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岩波新書
サイバーセキュリティ

  • 著者名:谷脇康彦
  • 価格 ¥836(本体¥760)
  • 岩波書店(2019/01発売)
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  • ISBN:9784004317425

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内容説明

サイバー攻撃が深刻さを増している.日々進化する新しい手口から重要な情報を守るために,どのようなことに気をつけたらよいのか.国,民間,国際間レベルでいまどのような対策が進められているか.わが国の情報通信政策を知りつくし,政府のサイバーセキュリティ対策の責任者をつとめた著者が脅威の現状とサイバーセキュリティをめぐる議論の全貌をわかりやすく解説.

目次

目  次
   はじめに

 第一章 サイバー攻撃はどのような手法でおこなわれるのか
   データ主導社会の到来/サイバー空間の脅威①──リスクの深刻化/サイバー空間の脅威②──リスクの拡散/サイバー空間の脅威③──リスクのグローバル化/進化を続けるサイバー攻撃の手法/攻撃者を特定しようとする試み/圧倒的に優位な立場にある攻撃者/ワームとサイバー衛生/今なお主流を占める標的型攻撃/注意すべき添付ファイル/次々に登場する新たな攻撃手法
 第二章 狙われるiot機器のセキュリティ
   急増するiot機器を狙った攻撃/マルウェア mirai の登場/iotシステムとサイバーセキュリティ/iot機器とセキュリティ・バイ・デザイン/ライフサイクルマネジメントの重要性/サプライチェーンとサイバーセキュリティ/脆弱性対策のための体制を整備する/官民連携による取り組みの重要性/iotセキュリティ対策に求められる国際連携
 第三章 企業へのサイバー攻撃──その実態と対策
   企業におけるサイバー攻撃被害の状況/個人情報漏えい事案は件数減少・大規模化/サイバー攻撃による経済的損害/社会の「共通財」としてのサイバーセキュリティ/サイバー犯罪がもたらす経済的損失/コネクテッド・インダストリーズ税制/セキュリティ対策の情報開示が企業価値につながる/依然として消極的な情報開示の姿勢/戦略マネジメント層の育成/重要インフラ防御のための情報共有の仕組み/攻撃者の特徴を知るための技術開発/制御システムの汎用化の進展とサイバーセキュリティ/it部門とot部門の連携/任務保証という考え方/地域を起点とした情報共有とサイバーセキュリティ保険/サイバーセキュリティ保険とはどのようなものか/スマートシティとサイバーセキュリティ
 第四章 サイバーセキュリティを担う人々
   サイバーセキュリティの要は「人」/圧倒的に不足するサイバーセキュリティ人材/実践的な人材育成プログラムcyder/若手人材育成の取り組み/制御系システムのセキュリティ人材の育成/スキルの見える化に向けた取り組み/社会人が学び直す方法/iot時代のセキュリティ人材の育成の重要性
 第五章 日本におけるサイバーセキュリティの取り組み
   サイバーセキュリティと国の役割/二〇〇〇年代に始まった国の体制整備/niscの創設が契機に/サイバーセキュリティ基本法/日本年金機構に対するサイバー攻撃/年金機構の情報流出はなぜ起きたのか/年金機構事案から得られた教訓/サイバーセキュリティ戦略二〇一五の策定/拡充された政府のセキュリティ防御体制/新しいサイバーセキュリティ戦略
 第六章 サイバーセキュリティ外交
   サイバー空間には国際ルールがない/国家安全保障戦略/国連における国際ルールをめぐる議論/各国の意見対立の背景/g7におけるサイバー空間をめぐる議論/サイバー空間をめぐる国際法の議論/国際規範をめぐる議論/米国における攻撃者の特定(アトリビューション)と攻撃抑止/トランプ政権下の国家安全保障戦略/マルウェア「ワナクライ」のアトリビューション問題/情報の自由な流通を確保するためのルールづくり
 第七章 インターネットの光と影
   健全なサイバー空間をどう守るか/インターネットの自由/深刻化する偽情報問題/エコーチェンバー効果/加速化する偽情報の拡散/偽ニュースは規制すべきなのか/情報の自由な流通と個人情報の越境流通ルール/ 「忘れられる権利」を制度化/欧州域外への持ち出しを制限/日本の対応/データローカリゼーション/サイバー空間の健全な発達に向けて
   おわりに
   文献紹介──さらに理解を深めるために
   あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hatayan

16
総務省の官僚による、情報セキュリティ政策のトレンドの解説書。 今後やってくるIoT時代を前にセキュリティ情報を共有する組織として「ICT-ISAC」が認定されること、情報システム部門(IT)と設備管理部門(OT)を統合した考え方が重要になること、2018年のサイバーセキュリティ戦略で日本はインターネットの設計当初の思想である自律・分散・協調を重んじていること、個人情報の保護を考えるときはEUの一般データ保護規則(GDPR)を意識する必要があることなど、これからの動きやキーワードを先取りできる一冊です。2018/12/09

はるわか

11
リアル空間とサイバー空間の境界が曖昧になり、二つの空間が一体化してきている中でサイバー空間の脅威も急速に高まっている。「深刻化」「拡散」「グローバル化」。IOT機器の脆弱性。圧倒的に優位な立場にある攻撃者、匿名性、Tor(トーア)。ワーム(虫)とサイバー衛生。感染端末(bot)。今なお主流を占める標的型攻撃。注意すべき添付ファイル".exe"。次々に登場する新たな攻撃手法。「ネットワークビギナーのための情報セキュリティハンドブック」。サプライチェーンとサイバーセキュリティ。脆弱性対策のための体制を要整備2019/11/29

てくてく

8
サイバーセキュリティのテクニカルな部分というよりは、注目を集めた事件の原因、民間企業や国がとっている対策。そしてサイバー世界は国境をやすやすと越えていくことから、世界的な取り組みについても言及している。2018/11/22

ロッキーのパパ

7
評価は★★★(満点は★★★★★) セキュリティについて広く浅く、様々な事が取り上げられている。入門書という位置づけだけど、項目が多すぎて、初めてセキュリティに触れる人は消化不良に陥りそう。2018/12/27

Junichi Wada

5
攻撃の事例や最近はパソコンのセキュリティ意識が高まったことからIOT機器が対象となりやすくなっていること詳しく書かれているが。また、最近の政府の対策や参考ホームページなど初心者にもわかりやすい。2018/12/23

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