内容説明
いきなり「人生百年時代」と言われても……。立ちすくむ老人予備軍に、ベストセラー『暴走老人!』の著者が、「暴走老人化」せずに孤独と向かい合う術を伝授する。
序章は、現代の神話化した「人生100年」の実像と平均寿命のカラクリについて。
第1章は、ネットやスマホとの距離を保つということについて。
第2章は、コミュニケーションのとり方、生き方の正しい方法について。
第3章は、世の中に流布する「孤独観」を整理して、そのなかで老人が陥りやすい孤立と孤独について。
第4章は、老人を取り巻く社会の眼差し、同調圧力に影響されない生き方について。
第5章は、セカンドライフのための意識の大転換に必要な「リボーン・ノート」について。
第6章は、価値ある「暮らし」を再構築するということについて。
芥川賞作家が教える、「生きがいのある老後の過ごし方」。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒデミン@もも
43
名前から著者を女性だと思い込んでいた。暴走老人って、今だと車の暴走を思い出してしまう。年は取りたくないなぁと思っていても、老いは、確実に誰にでもやってくる。一人が好きな方なので、孤独に強いと自分自身のことを思っていたけど、周囲が亡くなっていく老年孤独は辛い。書くことが孤独を救うってのは少し違うと思う。建前と本音ノートなんて、ややこしい。私の周りにいる暴走老人をなんとかしようと借りてきたけど、答えは出ないなぁ。2019/07/16
HMax
36
読み始めるとすぐに「人生100年という神話、いきなり自助努力とは!、自分の生き方を自分で決断しなければならない(自助努力しなさいといっているのだが、不安が頭にちらつかない人はいないでしょう)」と、一体何が言いたのだろうか?と思いながら読み進めた結果、①上下の話法から「対等」の話法へ切り替え、②目的の価値化から「行為」の価値化へ、③虚栄心を捨て、「謙虚な自尊心」、の3つが大事ということで納得。セカンドライフで日常食をきっちりと自分で作ることが出来るよう準備を始めよう。2020/10/17
団塊シニア
29
自分の言葉で過去を書くことによって人は過去を清算し新しい自分を作る手立てを得ることができる、他人の言葉より自分の言葉こそ強く反応するという作者の言葉は説得力があり「孤独は書くことによって救われる」というメッセージが理解できる。2019/01/18
koji
19
「定年後」をいかに過ごすか。議論がかまびすしいですが、「暴走老人」の著者としては、昨今の風潮に違和感を感じていたと思います。本書のエピソードに一つ一つ頷きながら読みました。著者の主張を要約すると、「①上下の話法から対等の話法。②目的の価値化から行為の価値化への思考の転換。③虚栄心は捨て謙虚な自尊心に立ち戻ること。④孤独の中では書くことで自分とのつながりをはかり、持続的な自己対話をはかること。」セカンドライフを送る上での基本姿勢です。特に、上下の話法と虚栄心が妨げになることは胸にストンと落ちました。良書です2019/02/02
じゅむろりん
17
私が身を置く業界機関紙に紹介されていた本書。暴走老人というキラーワードに釣られて読みました。定年前の世代を対象に書かれてますが、老人の暴走のメカニズムに留まらず、ネットSNS依存・孤独とは・日本人の群れ依存・同調圧力・書くことの大切さが、今後の人生に与える影響に触れています。やはり高齢化社会や理想像に対するメディアの影響は大きいのですね。老後の計画を立てるよりも自分の過去を振り返り、受け入れ、そして捨て去る。というのが心に残りました。まあ、定年は後15年程先ですが‥。2022/02/05




