筑摩選書<br> 生きているとはどういうことか

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筑摩選書
生きているとはどういうことか

  • 著者名:池田清彦【著】
  • 価格 ¥1,320(本体¥1,200)
  • 筑摩書房(2019/01発売)
  • ポイント 12pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480015891

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内容説明

あるものが生物か無生物か、私たちは直感的にわかる。ところが「生物とは何か」を定義しようとすると、きわめて難しいことに気づく。生物には、物理化学法則とは別の「生きもののルール」があるからだ。それはどういうものか。本書は、生物の起源、発生、進化、免疫、性、老化と死といった生命現象から、「生物とは何か」を解く試みである。生きものとは、ものすごくしたたかで案外いい加減である。それがわかるとき、きっと世界が違って見える(はずだ)。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

モモのすけ

19
生物学の本です。「生命のいい加減さ」というのがいい。きっとそれが適応力を生み出すのだろう。「どの変異が適応的であるかを決めるのは、個体の側ではなく、あくまでも環境である」2014/01/15

Kazehikanai

17
生命の誕生から現在までを簡潔に説明してくれている。①生物の誕生②原核生物から真核生物へ③多細胞生物の出現④多細胞生物の多様化。生命の誕生やその多様化への過程や仮説は興味深い。老化やがん、死への考察もおもしろい。これらの現在にいたる生態系の成り立ちからは、案外いい加減な生物像が浮かび上がる。いい加減なふるまいと偶然の結果として今私が生きているというのは、理屈通りにはいかない世の中の有り様からも、きっとそうだろうと妙に納得。「生きているとはどういうことか」は、いい加減に生きている私にはいい加減だった。2017/05/27

nizimasu

6
池田先生の生きていると言う素朴な疑問からスタートして、生物と無生物の違いは何か。がんとは根治できるのか、そんな問いに対して必ずしもズバリという答えはないかもしれない。しかし、どこか飄々とした文章には、なんだか生命が持つルーズさやいい加減さがこの生態系や生命のシステムには働いているというメッセージが感じられる。そのスタンスがテレビでお見かけするキャラクターと共通しているのだろう。なので、深刻に読まずにさらりとながせる科学エッセイの趣です2014/04/09

そらのひつじ

5
生命の柔軟性や不確定性を「案外いい加減」と表現しながら、時に皮肉を交えた池田氏流生物学の好著だ。読みやすいながら、入門書より一歩踏む込んだ内容であり、専門用語も多いので、新書では飽き足りない人にお勧め。 生物の進化は、最適化ではなく、無駄や不合理な機能も致命的な負担にならなければ保存されるとの解説が特に興味深かった。 池田氏流の見方なら、地球上に存在しない過酷な環境でも生き延びる極限生物の機能なども、ある程度はたまたま生じた結果と考えられるのかもしれない。 2014/02/02

トムトム

3
こういう本、私が書こうと思っていたのに。ほぼ言いたいこと言われちゃった!しかも当たり前だけど池田先生の方が詳しい。悔しい!!とても面白かったです・・・2019/08/03

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