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内容説明
70年代学生運動、中津川フォークジャンボリー、ウッドストックとオルタモント、パリ学生騒擾、文化大革命…現代へと脈々と通じる「無内容な自由の戦い」とは何か。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
68
大学は学生運動、町にはフォークソングが氾濫。高橋和巳が死に、パリでは五月革命、中国では文化大革命。今の時代から見ると愚かしさの塊であるが、妙な熱さを持った時代を語った一冊。とはいえ主に著者の思い出とリンクしているので、考察というより随筆のような趣があるな。現在から見ると結局の所共産主義は呼び名を変えた独裁で学生運動は坊ちゃん嬢ちゃんの革命ごっこだった事を踏まえると、本書の意味する「悪霊」は結局は愚かしさの残滓でしかないような気がする。ただ歴史は繰り返すというか、そういう物は現在でも形を変えてあるのかなあ。2022/01/15
おかむら
27
70年代初頭の意識高い系若者たち。左翼思想にロマンを感じるってとこが男子だなー。当時のムーブメントを今も引きずってるオジさんたち、たしかにいるわー。ウッドストックとオルタモントは全然知らなかったので、なんかすげえな70年代。2019/02/13
trazom
26
紛争の余韻の中で、変わりつつある時代に疑問を覚えた世代の雰囲気がよくわかる。学園紛争で戦う先輩たちを眺めながら、「社会的な広範な活動」が、結局、活動している個人の快感へと集結していることに気付いてしまった時のあの違和感は、著者の指摘通りである。「負けるとわかっていても戦うのか」という問いに「勝てる時しか戦わないのは卑怯だ」と答える高橋和己さんに鼓舞されたのに、その騒乱の中心となった世代は華麗に体制化していった。「あとには、実体のない思念が宙を漂っているようだった」という空しさこそ、1971年の悪霊である。2019/03/26
くさてる
23
わたしはまだ生まれていない時期のお話。けれど、それ以後に生まれたわたしの目の前にいた大人たちは、この空気にどっぷりとつかり、まだそこから抜け出せずにいるのかもしれない。最初はとても個人的な内容かと思ったけれど、だからこそ普遍性を持っているのだということに、読み進めるにしたがって気づいた。これはまさに、終わりの始まり。2019/04/20
fseigojp
17
1971年にジャズに戯れるのはノンポリだったのか? 私は1972年に田舎の大学に入ってコルトレーンにはまりましたが2019/01/24