内容説明
アレルギーを起こすほど卵好き、お便所に三回落ちたなど、「トットちゃんより変わっていた」伝説のロシア語会議通訳、米原万里。プラハでの少女時代を共に過ごした三歳年下の妹が、名エッセイの舞台裏やさまざまな武勇伝の真相を明かす。「旅行者の朝食」「ハルヴァ」など食をめぐる美味しい話と秘蔵写真満載! 解説・福岡伸一
【目次】
卵が大好き
米原家の大食い伝説
プラハの黒パン
クネードリキ
ソビエト学校のキャンプ
赤いエリートの避暑地
父の料理、母の料理
大好きな写真
米原万里が詩人だったころ
職業は「踊り子」
きれいな一重まぶた
飲まない万里のまっ茶な真実
毛深い家族
わたしは料理の道へ
いつも本を読んでいた
「旅行者の朝食」
あとがき
文庫版のためのあとがき
解説 福岡伸一
文庫版のための付録、その1、その2
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鱒子
74
姉は米原万里さん、夫は井上ひさしさん。この両名に挟まれた著者 井上ユリさんの本業は料理家。とはいえどんな文章を書かれるのだろうと思っておりました。気取らず肩肘張らない文章で、お姉さんとの回顧録として非常に楽しませていただきました。米原さん著作の裏話がたくさん。姉妹の愛情もたくさん。良いエッセイでした。2019/01/17
chantal(シャンタール)
71
頂き本。妹のユリさんは井上ひさし夫人だったのか、知らなかった。米原家は大食家の家系だったらしく、二人の思い出のお料理など、食べる事が中心に書かれていたので、読んでたらお腹空いた。万里さんはペレストロイカの頃、通訳で荒稼ぎしたらしく、鎌倉に「ペレストロイカ御殿」を建てたとの事。通訳ってそんなに儲かるのか!もちろん、実力があり、執筆活動もしてたからだろうけれど、羨ましい限り。写真などでしか見た事ないが、かなりゴージャスねファッション。昔「中国語通訳者は西洋圏と比べると地味」と言われてた事を思い出した。2021/09/10
おさむ
45
読みたかったのに買いそびれていた本が文庫になっていたので思わず購入。万里さんのエッセイなどで登場していた仲の良い妹、ユリさんが井上ひさしの妻とは知りませんでした!本作品は、食いしん坊ユリのニックネーム通り、国内外の食に関する話がたっぷり。その記憶力には思わず舌を巻きます。個人的には両親に関する愛情溢れるエピソードが興味深い。左翼エリートだった父と、才女だった母に大切に育てられた姉妹だったんですね。万里さんの命名の由来や通訳を選んだきっかけなどトリビアネタも多く、ファンにはたまらない1冊です。2019/03/20
Kazuko Ohta
29
『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』が大好きだったのに、万里さんの著作で読んだのはそれのみ。56歳でお亡くなりになっていたことも、妹のユリさんが井上ひさし氏と結婚されていたことも知りませんでした。万里さんがたぶん自覚はなく相当におもしろい人であったのはもちろん、彼女のご両親も強烈。でも愛情に溢れている。汲取り式の便所に何度も落ちたところは想像したくないけれども(笑)。料理研究家のユリさんだから、出てくる料理やお菓子の話がものすごく美味しそう。私もカツ丼が食べたくなるだろうかと、椎名誠の本をさっそく買いました。2019/12/04
阿部義彦
28
これこそ読みたかった本です。文春文庫(今一番勢いのある文庫です。)新刊。米原姉妹は姉は翻訳そして作家、妹は料理の道にはいり最終的には日本語マニアの作家、井上ひさしの妻にとどちらも自然と日本語と深く関わる道に進む運命だったのかしら? 『その後も母は生涯好きな勉強を続けた。姉も私も興味のあることには熱心になるが、いわゆる勉強は好きではない。二人とも片付け好きの父にも、勉強好きの母にも似なかった。水は低い方に流れるのだ。』文庫版のための付録として貴重な写真が!万里さん自身によるウエスト修正写真。眼福でした!2019/01/12
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