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内容説明
水木しげる初の長編伝記作品、「星をつかみそこねる男」を一挙収録。単行本での描き下ろし追加ページに加え、幻の関連作「幕末の親父」を初出時のまま収録した、まさに水木流新撰組の決定版! 水木ならではのユーモアと哀愁を交え、世に知られた英雄像とは異なる滑稽だが等身大の人物像を描く、唯一無二の近藤勇伝。 ★解説「徹底して突き放した俯瞰の笑い」黒鉄ヒロシ(漫画家)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ただいま蔵書整理中の18歳女子大生そっくりおじさん・寺
49
再読。中学生の時、KCデラックス版で改題された『新選組夜話 近藤勇』全2巻を繰り返し読んでいた。連載時のこの題名で出版されるのは初めてらしい。この大全集で再読できて良かった。カットされていた絵が全て見れた。さすが京極夏彦監修である。以下雑感●勇はおろか美男で名高い土方も惚けた顔に描かれた幻想のない新選組物語●勇は困った時に尻を掻く癖があるという逸話が挟まれるが、これは司馬遼太郎『燃えよ剣』にあり、司馬の創作の可能性が高い。水木しげるでさえ、幕末を扱うと国民的大衆作家の掌の上であるのが面白い。(雑感続く→)2016/02/07
ぐうぐう
21
水木しげるが描く近藤勇伝。歴史の結果を象徴したタイトルが示すように、敗れた者、あるいは時代に負けてしまった者に対する水木の興味が全編から伝わってくる。義を背負った男達といった、新撰組を描く際のロマンは、ここには存在しない。「所詮我々も口では大きなことをいっても砂糖にむらがる一匹の蟻にすぎんよ 勤王の志士にしてもそうだ なにかすばらしいことがおこりゃせんか……或いは金でも落ちてやせんか 或いは国家を自分一人で作ろうとする夢想家にしても……砂糖が甘くなかったら京都に集まりはせんよ(つづく)2016/01/07
軍縮地球市民shinshin
7
水木版・近藤勇の伝記作品。史実に沿って比較的描かれている。水木曰く「成功者の伝記は描きたくないとのこと」。タイトルが不遇の境遇で死ななければならなかった近藤のことがよく表現されている。同時収録に、新選組の吉村貫一郎の短編も収録されている。吉村は浅田次郎の『壬生義士伝』で有名になったけど、水木は1972年に漫画にしていたんだなぁ。ただ吉村の元ネタは子母沢寛が創作したもので、史実とは大きく違っているという。2016/01/06
大臣ぐサン
6
大先生が描く近藤勇の伝記。ちくま文庫版『劇画近藤勇』のせいで、そっちが正式なタイトルだと思っていたが、初出は『星をつかみそこねる男』だったのか。大先生が調布で墓巡りをしていた時に近藤勇の墓を見つけたことから執筆した作品。大先生の伝記物に共通して言えることだが、時代劇などで語られるような豪傑としてではなく、あくまで近藤勇を時代に奔放される一人の人間として描いている。泣く子も黙る新撰組局長も、大先生にかかれば豪放磊落で女好きなとぼけた青年になってしまう。ヒトラーも勇も英雄の皮をはがせばそんなものかもしれない。2016/01/07
Tkc Knk
3
【☆☆☆☆】【単巻】【2016年】 この装幀の初版は2016年だが、実際はもっと古い。ご存知の方も多いと思うが、水木は評伝の名手である。この近藤勇やヒトラー、南方熊楠等を、歴史上の偉人から、隣のおっさんに引きずりおろす。しかもかなり徹底的に。本書はそれが最も際立った作品だと思える。2024/06/11
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