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内容説明
「へうげ」の世=桃山時代から約二百年。「江戸」は居よいか住みよいか。複雑怪奇な人間模様、闇で「仕掛」ける裏稼業。元締・音羽屋半右衛門、嫌な渡世だ。「仕掛人・梅安」シリーズの原点『殺しの掟』(講談社文庫)より三篇を厳選。山田芳裕が池波正太郎に捧ぐ極乙のオマージュにて候
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
78
この作家さんは「へうげもの」というコミックで結構楽しませてくれましたが、この本も池波正太郎さんがらみの本ということで楽しみました。池波正太郎さん原作の殺し屋ものの元締めの音羽の半右衛門を主人公としたもので三つの話がおさめられています。人物像が「へうげもの」と同じように楽しめる人物が描かれています。今後も続くのでしょうかね。2019/01/22
眠る山猫屋
47
地味で渋く、市井に生きる人々の機微と矛盾が描かれていて、その辺りは実に原作の空気を再現していた。まぁこの作者さんのウリは“はっちゃけ”具合なんだけど。巻末番宣にある『麒麟がくる』に織部は(たぶん)登場しなかった。残念( ´△`)。2021/02/07
ぐうぐう
25
『へうげもの』完結を経て、山田芳裕の次なる作品は、またも時代もの。が、原作がある。池波正太郎の『殺しの掟』のコミカライズだ。これがすこぶるおもしろい! 原作は、仕掛人・藤枝梅安シリーズの原案ともなった作品らしいが、殺しの仕掛けを魅せるよりも、その背景にある人間ドラマに焦点が当てられている。殺しを請け負う音羽の半右衛門と女房・おくらとの関係性が、実に山田芳裕らしく、興味深い。これは原作にもある設定なのだろうか。原作を読みたくなってくる。(つづく)2019/01/01
akihiko810/アカウント移行中
20
『へうげもの』の作者・山田芳裕が、池波正太郎の『仕掛け人藤枝梅安』の原点『殺しの掟』を描く。仕掛け屋という、暗殺請負人の話。6.5/10点 暗殺請負人は一人だが、実行犯はいずれも違う侍。原作未読かつ「梅安」シリーズもよく知らないので、わかりにくいところが多々あった。山田芳裕の濃い筆致が濃密な時代劇を成している(のだろう)が、個人的にはよくわからずに残念2021/07/08
兵士O
15
時々行く古本屋の、若い二十代の店主さんに勧められて買った漫画です。漫画担当の山田芳裕さんには「へうげもの」でその凄味に魅了されていたので、外れはないと思っていたのですが、読み終えて、その感を再確認しました。3つの作品すべてが、悪い人を殺して、はい、めでたしめでたし、ではなく、殺される相手にもやむにやまれぬ理由があり、何よりも悲哀があり、それが読後に余韻となって残りました。特に第1話が一番悲しかったです。でも、この主人公の音羽の半衛門みたいに超大柄の奥さんにお姫様だっこをされてちゅぱちゅぱしたくなりました。2019/11/17