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内容説明
幻の貸本が、ついに登場! 表題作「恐怖の遊星魔人」は、著者でさえ出版されたのかどうかが長年分からなかったという伝説の一編。さらにカラーページが初めて再現された「永仁の壺」「サイボーグ」や、「地獄の水」「髪」を加え、今では入手困難な5作品を収録! ただの復刻ではない、超絶美麗なハイクオリティデジタルリマスターによってプレミアムな希少本が完全復活!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ただいま蔵書整理中の18歳女子大生そっくりおじさん・寺
40
水木しげるファンなので、教養を身につける程度の関心で読む。つまらなくはないが、さほどに面白いものではない。昔の怪奇ものはSF仕立てであろうと、結局昔ながらの因果ものだと思う。異形の者の疎外感というが、異形の者もより良く生きてほしい。面白かったのはエッセイ『ショックな話』で、テレビのUFO番組鑑賞記なのだが、出演していた山川惣治の事をしきりに「猿のような童顔」と書く。天然の振りをして毒舌というのが水木しげるの一つの特徴ではある。漫画の登場人物の名前『毛塚禿虫』というのもそう。若いって尖ってる。2015/08/01
ぐうぐう
13
貸本漫画を収録した全集4巻。かなりユニークな作品ばかり。いや、ユニークを通り越し、シュールですらある。冒頭に収められた「地獄の水」では、いきなり裏庭に巨大なサイコロが現れる場面で始まるのだから、度肝を抜かれる。続く「恐怖の遊星魔人」には、巨大な唐傘が登場する。いやはや、シュール。かと思えば、「サイボーグ」のニヒリズム、その悲哀に胸が締め付けられる。2015/05/08
軍縮地球市民shinshin
8
水木の最初期の作品集。「恐怖の遊星魔人」はその存在すらも疑われていて、作者の水木自身も出版されたのかどうか分からなかったという、いわく付きの作品。現在のタッチと全然絵柄も違っていて、目玉の親父や鬼太郎の元祖みたいな奇怪な人物が出てきておもしろい。2015/05/03
剛腕伝説
7
恐怖の遊星魔人、地獄の水など。絵のタッチは往年の作品を彷彿とさせる。2024/02/15
大臣ぐサン
5
大先生初期の貸本漫画から『地獄の水』『恐怖の遊星魔人』『ドギメンタリー怪談 永仁の壺』『ドキュメンタリー怪談 サイボーグ』エッセイ『ショックな話』を収録。何といっても『恐怖の遊星魔人』。これは80年代頃まで大先生すら「出版されたのかどうかも良くわからない」と言っていた幻の作品なのだ。オリジナルは現在3冊しか存在が確認されていないらしい。なんとも大らかな時代だ。作品内で特に目を引くのが『サイボーグ』。これはもう読んでもらうしかないが、後の水木しげる作品に漂うシュール感と哀愁が強烈だ。サイボーグの姿も必見。2015/06/12