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内容説明
子どもの言動に性別の不一致を感じたとき、ご自身や身近な子どもが性別違和感を抱いているとき、その子どもにどう向き合い寄り添っていくことができるでしょうか。著者の西野明樹氏は、性同一性障害の当時者性を持つ希少な臨床心理士として、悩める親御さんや学校関係者からの心理相談を数多く経験しています。平成29年5月には、性同一性障害に関するものとしては日本最大規模を誇る当事者団体、「一般社団法人gid.jp日本性同一性障害と共に生きる人々の会」の代表理事に就任。大事なことは、本人が安心して告白できる土壌をつくること、本人の心の準備状況と足並みを揃えていくこと、男か女かの二択を迫らずに余地を残していくこと、そして、本人も周囲の大人も一人で抱え込まないこと。無理に理解しようとせず、決めつけようとせず、寄り添っていくにはどうしたらいいのか。お子さんと共に歩める本として、おすすめの一冊です。
【主な予定内容】
Chapter 1 性同一性障害当事者の世界から
Chapter 2 性同一性障害・性同一性障害当事者とは
Chapter 3 事例に見る性同一性障害当事者の声
Chapter 4 親にできる心の準備と用意
Chapter 5 学校や先生ができる合理的配慮
Chapter 6 生きづらさの理解のために
Chapter 7 性同一性障害と共に生きていくには
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tellme0112
12
良かった。性別違和という表現を最近知った。先回りしちゃいけない、カミングアウトには三度ある。三種類あることを知った。人生初のカムアウトは三つ目のカムアウトだった。自立した人からのカムアウトだったのだ。一つ目の「生きるためのカムアウト」、という表現が心に留まった。死にたい、の奥には、ありのままの自分として生きたい、という願望の裏返し、という言葉もここらにしみた。決めつけてはいけない。先回りもいけない。本人の意思の確認…。二元論ではない2018/08/23
mariko
9
娘の性別違和の参考に。ネットで見るとやはり手術やホルモン治療をしている方が多く見られる中、それが私にはしっくり来なかったので探してこの本に辿り着きました。二次性徴が近い今、小学生という年齢から考えるというこれから性自認が変わる可能性もあります。今は過剰に反応せずただ本人の話を聞きその時の対応をして寄り添うという私の考えはそのままでも大丈夫だと分かり気が楽になりました。学校との連携やタイミングなど参考になることが多く良かったです。2024/05/25
TAK.I
9
自身も性同一障害の当事者である著者が、子どもたちを理解する上で知ってほしいことなどをまとめたもの。学術的な研究調査物とは異なり、具体的な相談事例からその対応の仕方や、寄り添い方について丁寧に書かれているので読み易い。悩んでいる本人が今、そして将来を安心して楽に過ごしていくのに役立つことをしていく姿勢を忘れてはならない。安易な性別二元論の意識を変えたいが、悩みは人それぞれ違うので画一的な配慮に陥らないようにしていきたい。先回りの対応が拙速で、本人にとって酷な状況になってしまうこともあるので、見極めも難しい。2021/04/11
takizawa
4
「私は性同一性障害を自認しているけれど、女性から男性になりたいわけではない。私は私のことを男性とも女性とも思っていない。あえて言うならよく分からない。」性別二元論を超えた人間同士として価値ある時間を共に過ごせるようになることを願ってこのような温かい本が出版されたことに深く感動した。性の多様性って、曖昧な事柄を曖昧なままにしておくスキルが要求される分野だなあと改めて思った。著者の西野さんは日野市の職員さんとのこと。色々と凄い。2018/06/21
SK
2
手術に慎重。性別二元論に否定するが、ジェンダーフリーではないと主張。2022/11/14