内容説明
実は格差がひどいドイツ。もはや崩壊寸前の日本。<br>ドイツ在住35年超の著者が綴る、介護・医療制度の国際比較ルポ。<br><br>世界一の高齢国ニッポンの老後は、介護も医療も、実はあまりに恵まれていた!<br>将来の世代が心配になるほどに――。<br>欧州の高齢国ドイツが苦しむ介護と医療の問題を紹介し、日本と徹底比較。<br>在独35年超の著者が日本での両親の入居施設探しに奔走した経験などを交えつつ綴る、介護・医療の国際比較ルポ。<br>
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ごへいもち
19
何もかもうまくいくシステムなんて無いよね2021/06/25
hk
18
「ドイツでは介護スタッフの約8割が外国人となっている」これは本書で噛んで含めるように何度も紹介されている情報だ。私なんぞは「だからドイツは移民を受け入れ続けるしかないのか」と穿ってしまう。またイギリスも介護スタッフの多くが東欧からの出稼ぎ労働者となっている。これら諸般の事情を勘案すれば、日本は節度ある外国人受け入れを心掛けるべきだ。だが実際には4月から実質移民が解禁。これだけの反面教師に恵まれながらも何故日本は「珍プレー」をやらかしてしまうのか?冗談は経済財政諮問会議のメンバー構成だけにして欲しいものだ。2019/01/16
mazda
15
初めはドイツと日本の政策の違いを知ろうと思って読んでいたのですが、途中川口さん自身の介護の話に…。お父様が痴呆症になり、家族の中で川口さんだけ覚えていないという状態になったそうです。息子の話は喜々として話すのに、娘のことを聞かれると「僕に娘はいません!」と…。彼女はとてもショックだったそうですが、ドイツと日本で離れて暮らした時間が長かったことが原因だったのでは、ということも書かれていました。こればかりは、何とも…。北欧で50%以上税金で持っていかれる国も、今では何かと大変だそうで、どこも同じですね。2020/08/03
のるくん
2
少子高齢化が進み、介護・医療制度が大きな岐路に立たされているドイツと日本。英国発祥の「ゆりかごから墓場まで」の手厚い社会保障が「ゆりかごから墓場まで」の高い税金と社会保険で支えられている北欧モデルを真似することは現実的な解ではなさそう。介護・医療従事者の待遇・職場環境改善。外国人労働者に期待するも障壁は高い。 一朝一夕にはいかない。そうしているうちにも1つずつ歳は取る。『平穏死』も『ピンピンコロリ』も予定通りにはいかない。『「もう○○ができない」人が増えていく日本』の一人になる前に自己防衛するしかないか。2022/03/05
yurari
1
ドイツの医療費は3ヶ月毎に計算される。法的強制保険に加入している患者がこの間何回来院しても診療報酬は一定の為、病院側は同じ患者に何度来られてもお金にならない。こうした背景から、ドイツではプライベート保険というものがある。診療報酬は前者より最高3.5倍と高いが、患者は質の高い医療が受けられる、待ち時間が少ない等のメリットがある。医者は言うまでもなく報酬が上がる。プライベート保険加入の患者しかみないといった病院もあるそうだ。ちなみに、P保険の加入者が歳をとってから法的強制保険に戻る事は禁止されている。2021/11/02