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内容説明
「認知症になって記憶が失われても、心が失われるわけではない」とはよく聞くフレーズだが、その「心」とは一体どのようなものなのか。本書ではそれをできる限り具体的に示したいと考える。心の内を知り、その人の内なる世界を尊重することが、認知症の本質である「生活の障がい」と「孤独」の軽減につながるからである。最新の研究成果に基づく、会話を増やすためのツール「CANDy」とは。認知症の人の心の読み解き方を解説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あすなろ
72
上司に急に残業を頼まれ、言いようのない腹立ちを覚えたことある人が殆どだろう。一例挙げればそれが認知症の人の気持ちに近いのだ。老いとは自らのプライドとの闘いであり、自律・自己決定が出来、自律性・主観的な自己決定感が失われることである。それは認知力と見当識が衰える故。ならば自己決定の尊重をすべき。また、そんな程度も出来なのかという我々は認知に余裕があるからと心得るべし。第四・五章は認知症の人の苦しみを知ると共により良く暮らす方法を知るという章立てでナルホドなぁと読み終えました。2019/02/17
ゆいきち
64
学術的な解説は少し眠くなりましたが、コミニュケーションの実例を交えた解説はすごく分かりやすかったです。認知症になってしまったからコミュニケーションを諦めるのではなくて、この方の今の世界に寄り添って理解することが大事だとわかりました。2020/10/28
こばまり
45
身近な人が発症した際の接し方や心構え、病気について知る初手として良書。個人に対して最良と思われるケア方法は分かった。問題は限られた財源と労働力でこれをどう仕組み化するか。500万人にどう適用させるかだ。2019/03/27
あつこんぐ
44
仕事で役に立つかなというのと義母の心の中はどんなんかなという思いで読みましたが、私なりに収穫が多く認知症の人に関わる人はぜひ読んでほしい1冊です。長く認知症の人と関わってきましたが、知らずに実践してた良い接し方はそのままに、認知症の人を理解出来ずに取ってきた悪い態度は改めようと思いました。もう一度、メモを取りながらじっくりと読み直したいです。2019/07/09
ホークス
42
2018年刊。『マンガ認知症』の著者が、認知症を詳しく多角的に語る。私は63才。患う側として読んだが、苦しい読書だった。明確な対策が無い中で、粘り強く前向きでいることは苦しい。介護者の労苦への負債感も辛い。認知症者の心身がどうなっているのか、どのように苦しいかが本書ではリアルに描かれる。その上で著者は、本人に寄り添い、少しでも幸せに過ごさせることを諦めない。ありがたいという言葉では全然足りない。一方で、答えの出ない終わりの無い問題に向き合うのが人生ならば、最後の難問だと捉えられるかも知れない。2024/07/01
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