- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
超高齢化社会を迎え、あらゆる仕組みをアップデートする必要に迫られている日本。多様な人々の力が鍵となる中、それを拒む障壁が、日本独特の働き方「残業」。政府も企業も「働き方改革」を叫ぶ今、必要なのはそれぞれの「持論」ではなく、データを基にした「ガチ」な対話。一体なぜ、日本人は長時間労働をしているのか? 歴史、習慣、システム、働く人の思い――二万人を超える調査データを分析し、徹底的に残業の実態を解明。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hatayan
47
長時間の残業が組織を蝕むとの意識から書かれた本。 長時間労働に幸福を感じる人には「仕事が自分の思い通りになっている」全能感があり、仕事にのめり込む悪循環を生んでいる。 上司が部下の仕事を代わりに引き受けたとしても、組織のパフォーマンスは必ずしも向上しない。できる部下に仕事を割り振ると短期的には楽になるが、できない部下との実力の格差が開くだけでなく、できる部下を酷使してしまいかねない。 仕事以外の時間で多くの人や本から学んで成長につなげる。次の時代の「希望のマネジメント」の参考書として読み込みたい一冊です。2019/03/25
ミライ
41
日本独特の働き方である「残業」をテーマとし、「残業」が個人・企業にもたらすリスクを「残業」の歴史・実態をとおして徹底分析。通して読んでみて健康に対するリスク高だったり、ダイバーシティ時代に向けての正反対な行為である「残業」ほど非生産的な行為はないと再確認したのだが、企業内でいざ「残業をなくす」となると、個人だけではほぼ不可能で、マネジメント層を中心とした会社全体で対策して継続カイゼンしていかなければいけないことを再認識させられた。2019/01/14
なっぱaaua
40
中原先生の本は結構読んでいるので、とっても新しいというのは無かったけど、残業という企業における永遠の課題をデータで示し、分かり易く改善案を明示してくれる。確かに自分が若手でバリバリやっている時は残業当たり前どころか徹夜も当然あった訳で、武勇伝ではあるものの、今の働き方にはマッチしていないなと感じた次第。やはり生産性をいかに上げるかが、人口減が確実に起こる日本には重要な成功の鍵だ。ただ、今でもいっぱい働いたやつを評価しがちな上を見ていると、本当にこれ前に進むのか?日本大丈夫か?と心配してしまいます。~続く~2019/02/06
こも 零細企業営業
37
日本企業における「残業」について、その歴史から現状、残業の起こる原因、残業を減らすための施策がこの一冊に。読んでみて。。。居たわインフルエンサーな奴。飽きたみたいで辞めたけど。その人によく言われた「何で残業しない」「売り上げに貢献しない」と。元外資系企業に勤めていたせいか、残業する奴は時間的か指示的に無能と思ってたから「疲れたから帰る」と言ってたな。。まぁ人間関係的には、それは間違ってたんだなと再認識ww反省はしたが後悔はしてない、だって付き合ってたら鬱病が再発しちゃうからね。2020/03/23
きいち
37
「残業」がどう生まれ、どのように運用されているのか、その合理性は。総研の調査結果を題材に、中原による講義形式で解説していく。◇改めて、残業や長時間労働をポジティブに捉えている層の多さに驚く。確かに、「経験の浅い人は効率とか考えずに試行錯誤するのが成長の源」という意見に、大きくうなずく自分がいる。しかしこの経験は、ベテランたちに長時間労働全体への好意的なまなざしをもたらす。◇鍵は、管理者が部署の職務の全体を把握したうえでちゃんと個人に切り分けているかどうか。生産性は働く側の問題ではない、使う側の問題なんだ2019/08/10